AGAの治療を受けようと思ったとき、まず気になるのが費用ではないでしょうか?
AGA治療は今のところ自由診療であり、料金設定はクリニックごとに行われています。外からは見えにくい治療内容と費用との関係や、おおよその相場についてお話しします。
目次
AGAの治療方法
AGAの治療においては、基本的に薬物を使った療法を行います。
内服薬には発毛促進と抜け毛予防目的のものがある
AGA治療は、発毛を促進させ、脱け毛を抑える内服薬と外用剤が中心です。症状や重症度に応じて医師が量や組み合わせを決定し、処方します。
<内服薬>
●毛を生やす(発毛促進)
・ミノキシジル:血流促進、発毛作用
●抜け毛を防ぐ(脱毛抑制)
・フィナステリド(商品名:プロペシア)
脱毛予防。おもに5αリダクターゼII型を阻害し、DHT(ジヒドロテストステロン)の生成を抑える
または
・デュタステリド(商品名:ザガーロ)
脱毛予防。作用メカニズムはフィナステリドと同等で、DHTの生成抑制に働く。
おもにフィナステリドが効きにくい場合に検討。
●毛髪の栄養剤
・サプリメント
亜鉛、L-リジン、L-アルギニンなどの、毛髪に必要な栄養分。
薬の効果が出始めると一気に発毛するので、栄養補給し成長をサポート。
外用薬や注射剤は発毛をより促進させたい場合に用いる
体の内側からだけでなく外用薬や注射剤も投与することで、より強力な発毛効果が期待できます。
<リキッド外用>
●発毛促進
・ミノキシジル、アデノシン、プロシアニジンB2、プロキャピルなど
ミノキシジル外用薬には市販薬もありますが、クリニックの処方薬の方が高濃度なので、そのぶん強力な発毛効果が期待できます。
なお、内服薬や外用薬で思うような発毛効果が出ない人や、進行したAGAで最初から強力に発毛を促進したい人は、注射(メソセラピー)が検討される場合もあります。
<注射(メソセラピー)>
●発毛促進
・ミノキシジル+毛髪の成長因子:頭皮下の組織に注入し、毛髪をつくる毛母細胞のもとになる幹細胞の活性化と、それによる毛母細胞の細胞増殖(発毛)を導く。
メソセラピーについて詳しく知りたい人は、あわせてこちら(https://www.bea-agaclinic.jp/mesotherapy-hair-growth/)のコラムもお読みください。
クリニックによって治療費に差が出るのはなぜ?
AGA治療においては以上のような薬剤を使用しますが、医院を探す皆さんは、クリニックによって料金が違うのに疑問をもったかもしれません。 治療費に差が出る理由を解説します。
薬にかかるコストがクリニックによって違う
AGA治療は前で述べた投薬が中心になりますので、治療費の内訳はそのほとんどが薬代になります。その薬は、クリニックごとに流通ルートをもち、製薬企業と契約してパッケージング(包装)し、仕入れています。
そのプロセスで発生するコストもクリニックによって若干の差があります。それが薬代に反映されることで、最終的に治療費の差異となって現れやすいということです。
同じ品質であれば、こうした流通などにかかる中間コストはできるだけ安いほうが、治療費も抑えられます。当院では、品質のよいものをできるだけ安く患者さんに提供できるよう努力をしています。
広告費や人件費、土地代などが上乗せされる場合も
また、もし治療費に広告費やスタッフの人件費、クリニックの土地代が上乗せされていれば、価格が高くなることはありうるでしょう。
AGA治療は自由診療なので、各クリニックが自由に治療費を設定することができます。とはいえ、高すぎれば患者さんが来ないでしょうし、安すぎても経営が圧迫されます。常識とかけ離れた値段をつけるのは非現実的です。
ただ、多少の経費等が上乗せされることはありえます。例えばA院のほうがB院よりも治療費が高かったとしたら、A院には広告費やスタッフの人件費、土地代や賃料などが上乗せされている可能性があることも考えられます。
カウンセラーの比重がクリニックによって違う
AGAクリニックでは医師とは別にカウンセラーと呼ばれる、治療内容や費用の説明、相談業務を行うスタッフがいますが、その裁量や医師との連携の仕方もクリニックによって若干の違いがあります。なかには治療説明のほとんどをカウンセラーが行うところもあるようですが、当院では医師が責任をもって治療方針や治療内容の説明を行い、その後カウンセラーが費用面などの補足説明を行っています。
また、私がすべての患者さんの診療を行っていますので、担当医が頻繁に変わるということもありません。
オプション検査がセットになっていると高くなる?
以上のような理由でクリニックによる料金差が生まれるということ以外に、オプションの検査で価格が上がるパターンもあります。
遺伝子検査は治療に必須ではない
クリニックによっては、遺伝子検査などの各種検査がセットになった治療プランを提示するところもあるようです。ハゲやすい体質や、AGA以外の病気リスク、薬の効きやすさなどがわかるというものですが、私の考えとしては、こうした検査は治療に必須ではありません。
その理由は、遺伝子検査を受けても、その結果次第でAGAの治療方針が変わる可能性は低いからです。
患者さんが興味をもち、希望するのであれば受けることは否定しませんが、AGAの治療には直接関係はないので、そのために高い検査費用を払う必要はありません。それよりも早くAGAの治療をスタートさせるほうが患者さんのメリットは大きい、というのが私の考え方です。
投薬治療前後の血液検査は必須
投薬治療では治療前後に各1回、必ず血液検査を行います。治療に前に行う検査は、薬が肝臓などの内臓への負担にならないかをチェックするため、治療後の血液検査は薬剤の影響を確認するために行います。いずれも安全に治療を続けるために必要な検査です。
当院では、治療方針に影響しない検査をすすめることはありませんし、治療の一環だからといってこうした検査を投薬治療とセットで行うことはありません。
AGA治療の費用相場は?
では、AGA治療の適正価格を判断するため、「相場」の価格はどれくらいだと思っていればよいのでしょうか。
目的や重症度によって相場は変わる
AGAクリニックで治療を行う場合、治療費には薬代のほかに診察や診断代、また初回および必要に応じ肝機能等を確認する血液検査を行いますので、その際は検査代も必要となります。
治療費用の相場は、抜け毛を予防し現状維持が目的か、発毛促進が目的かによっても変わってきます。前者ではおおむね月3,000円前後、後者では重症度に応じて1万数千円~3万円前後が多くのクリニックでの価格設定となっているようです。
診察費、検査費ゼロのところも
クリニックによっては、薄毛で悩んでいる人が受診しやすいよう、診察費や検査費を低く抑えたり、無料にしていたりするところもあります。当院も初診、再診、AGA治療を始めるにあたっての血液検査費用はいただいておりません。
当院の費用概算
薬代:11,000円/月~(税込)
診察代 : 0円(初診料、診断料、再診料)
検査代:AGA治療の場合0円
詳細はこちら▼https://www.bea-agaclinic.jp/price/▼をご覧ください。
まとめ
AGA治療は、脱毛を抑え、発毛を促進する内服薬と外用剤が中心なので、治療費の中でも薬剤費が大きなウエイトを占めます。薬代には流通コストのほか、クリニックによっては広告費や人件費などが上乗せされているケースも考えられます。また直接治療に影響しないオプション検査などがセットになっていると高額になる場合もあります。

執筆者:清水崇裕(ベアAGAクリニック院長、医師、医学博士)
薄毛治療実績1万人以上。薄毛治療以外の医学知識も豊富で、安全に配慮した治療を心がけています。美肌、シミ、シワ等も含めトータルなエイジングケアをサポート致します。最近髪が細くなってきた、頭頂部が気になる、髪が⽔に濡れてボリュームが減るのが恐い、など薄⽑に対するどんなお悩みでもお気軽にご相談ください。患者様の期待に応え、当院で治療を受けてよかったと⾔っていただけるようなクリニックを⽬指して参ります。
資格:医師・医学博士・放射線科専⾨医・⽇本医師会認定産業医・⽇本抗加齢医学会会員・⽇本医学放射線学会会員
薄毛にお悩みの方は必ずお力になります。ベアAGAクリニックにご相談ください。
ベアAGAクリニック院長 清水崇裕