COLUMN FAGA治療の種類

女性の薄毛治療は病院の何科でできる?抜け毛の原因と保険適用について解説

公開日:2022/09/21

更新日:2022/10/14

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女性の薄毛治療は病院の何科でできる?抜け毛の原因と保険適用について解説

「女性の薄毛は何科にいけばいいの?」

「自分の抜け毛の原因がわからない…」

結論からお伝えすると、女性の薄毛治療は主に皮膚科や内科、薄毛治療が専門のクリニックで可能です

しかし、薄毛の原因は症状によって異なり、効果的に治療したいのであればそれぞれ適したクリニックに相談する必要があります。

この記事では、どういった薄毛症状が病院の何科で治療できるのか、抜け毛の原因や健康保険適用の可否について解説します。

女性の薄毛の種類と相談すべきクリニック

女性の薄毛の種類と相談すべきクリニック

薄毛の種類と相談できるクリニック、保険適用の可否に関してまとめました。受診の際の参考にしてください。

薄毛の種類特徴的な症状相談先保険適用
FAGA(びまん性脱毛症)頭髪全体が徐々に薄くなっている薄毛治療クリニック×
牽引性脱毛症生え際・分け目の薄毛が顕著である薄毛治療クリニック×
粃糠性(ひこうせい)脱毛症頭皮のかゆみや乾燥したフケが出る皮膚科
脂漏性(しろうせい)脱毛症脂っぽいフケや頭皮の赤み・かゆみがある皮膚科
円形脱毛症ツルツルとした脱毛斑がある皮膚科、心療内科治療法によって異なる
産後脱毛症出産1〜2ヶ月で抜け毛が増えた産婦人科、薄毛治療クリニック×
甲状腺疾患・膠原病(こうげんびょう)・薬剤性脱毛症甲状腺疾患や膠原病を発症している内科、薬を処方したクリニック

ここからは、薄毛の種類ごとに症状や相談先について解説します。

FAGA(びまん性脱毛症)

FAGAとは女性型男性脱毛症ともいい、女性の薄毛症状をさします。

FAGAの中でも、毛が細くなり頭髪が全体的に薄くなる症状を「びまん性脱毛症」と言います。

髪のボリュームが減ってきたと感じたり、つむじや分け目の頭皮が目立つようになってきたと感じた方は、びまん性脱毛症を発症しているかもしれません。

主な原因は次の通りです。

  • 加齢による女性ホルモンの減少
  • ストレス
  • 生活習慣の乱れ

びまん性脱毛症は、薄毛治療を専門とするクリニックに相談しましょうクリニックでは内服薬や外用薬、メソセラピーなどで薄毛の治療をします。

皮膚科で診療をおこなっているケースもありますが、症例数の豊富な専門クリニックに相談するのがおすすめです。

なお、びまん性脱毛症は頭皮の炎症ではないため、治療は健康保険の適用がされません。びまん性脱毛症について詳しく知りたい方は、下記ページも参考にしてください。

女性に多い「びまん性脱毛症」とは?原因・対策・治療法まとめ

公開日: 2022/09/18

女性に多い「びまん性脱毛症」とは?治る?原因・対策・治療法を解説

牽引性脱毛症

牽引性脱毛症

牽引(けんいん)性脱毛症は、髪をいつも同じ縛り方・留め方をしていると髪が抜けやすくなる症状です。頭皮に負荷のかかる髪型を続けることで、生え際や分け目が目立つようになります。

いつもと違う髪型にする、縛り方や留め方を緩めるなどで抜け毛が減り、自然治癒できることが多いです。

髪型を変えても抜け毛が減らない場合は、薄毛治療のクリニックに相談しましょう。ただし、牽引性脱毛症は健康保険の適用外です。

粃糠性(ひこうせい)脱毛症

粃糠性(ひこうせい)脱毛症

粃糠(ひこう)性脱毛症は、抜け毛に伴い頭皮のかゆみや、乾燥した大量のフケが出る症状です。

主な原因は次の通りです。

  • シャンプーの洗浄力が強すぎる
  • シャンプーのすすぎ残しがある
  • 合わない整髪料を使っている

粃糠性脱毛症は皮膚科で治療できます主な治療法はステロイドの外用薬や抗生物質、抗真菌薬、抗ヒスタミン薬などの投薬治療です。

粃糠性脱毛症は頭皮の炎症によるものなので、健康保険が適用となります。

脂漏性脱毛症

脂漏性脱毛症

脂漏(しろう)性脱毛症は、抜け毛に伴い脂っぽいフケや頭皮の赤み、かゆみが出る症状です。

主な原因は次の通りです。

  • 脂っぽい食事が多い
  • 睡眠が不足している
  • 十分に頭皮が洗えていない
  • 過剰なシャンプーのしすぎ
  • ホルモンバランスの乱れ

人間の皮膚にはマラセチアというカビ(真菌)が常在しており、マラセチアは皮脂や汗を食べることで増殖し、炎症を起こします。

生活習慣の乱れや誤ったヘアケア、ホルモンバランスの乱れなどが原因で頭皮が過剰に分泌されると、マラセチアが増殖し脂漏性脱毛症が発症します。

脂漏性脱毛症の治療は皮膚科を受診しましょう。治療にはステロイドや抗真菌薬などが使われます。

脂漏性脱毛症は頭皮の炎症により発症するため、健康保険が適用となります。

円形脱毛症

円形脱毛症

円形脱毛症は、集中して円形型に髪が抜け落ちる症状です。

明確な原因ははっきりしていませんが、次の原因により発症するとされています。

  • 自己免疫疾患
  • ストレス
  • アトピー

自己免疫疾患とは、ウイルスや細菌などを攻撃する免疫が異常を起こし、正常な細胞を攻撃してしまうことです。円形脱毛症は、免疫機能が毛根を攻撃することで発症するとされています。

脱毛班が小さい、または1つのみの場合は自然治癒するケースが大半です。

脱毛班が2つ以上ある、もしくは徐々に大きくなっている場合、その後悪化し全頭に及ぶケースがあるため、早期治療に取り組むことが重要です。

円形脱毛症は主に皮膚科や薄毛治療の専門クリニックで治療が可能です。ストレスが原因の場合は、心療内科の受診で改善する可能性があります。

皮膚科での治療は、ステロイドの投与や局所免疫療法が実施されます。局所免疫療法とは、かぶれを起こす「SADBE」という薬を脱毛部に塗る治療法です。

ステロイドによる治療は健康保険の適用範囲内ですが、局所免疫療法は適用されません。

産後(分娩後)脱毛症

産後(分娩後)脱毛症

産後(分娩後)脱毛症とは、女性の出産後2ヶ月〜1年ほどの間、抜け毛が増える症状です。

発症の原因は、産後にホルモンバランスが変化することです。妊娠中は女性ホルモンのひとつ「エストロゲン」の分泌量が増えますが、出産を機に急激に減少します。

このホルモンバランスの急激な変化により心身に不調をきたし、抜け毛が増えるのです。

抜け毛は2〜3ヶ月後から増え始め、半年〜1年ほどで自然に治癒することが多いです。1年以上経過しても治らない場合は、産婦人科か薄毛治療クリニックを受診しましょう。

なお、産後脱毛症の治療は、健康保険の適用外です。

甲状腺疾患や膠原病(こうげんびょう)、薬剤性脱毛症

甲状腺疾患や膠原病(こうげんびょう)、薬剤性脱毛症

女性の薄毛は、以下の疾患や脱毛症が原因の場合もあります。

 甲状腺疾患膠原病薬剤性脱毛症
原因自己免疫疾患自己免疫疾患薬の服用による副作用
治療法・局所免疫療法・ステロイド治療ステロイド治療薬の使用を中止する
相談先内分泌内科内科薬の処方を受けた病院やクリニック
保険適用

甲状腺疾患の症状は、極度の疲労感やむくみや甲状腺の肥大などです。膠原病はベーチェット病や悪性関節リウマチなど、複数の疾患をまとめた症状です。

これらの疾患はともに自己免疫疾患によるもので、免疫機能が毛母細胞を攻撃することで抜け毛が増えます。甲状腺疾患の治療は内分泌内科へ、膠原病は内科に相談しましょう。

薬剤性脱毛症は、抗がん剤やヘパリン・ヘパリン類似物質などで起こります。

薬の使用を中止することで抜け毛が止まる可能性があるため、処方を受けた病院やクリニックへ相談しましょう。

FAGA治療のクリニックを選ぶ際に注意すべきこと

FAGA治療のクリニックを選ぶ際に注意すべきこと

女性の薄毛治療クリニックは全国の至る場所にあります。

どういったクリニックを選ぶべきか、参考までに着目すべきポイントをまとめました。

治療法内服薬・外用薬以外の治療法を提供しているか
料金1ヶ月にかかる治療費を明確に記載しているか
プライバシーへの配慮完全個室対応しているか、他の患者と会わずに受診できるか
症例公式サイトに症例が豊富に掲載されているか
院長・医師の経歴薄毛治療の経験が豊富にあるか

FAGAの代表的な治療方法

FAGAの代表的な治療方法

女性の薄毛を治療する主な方法は、次の通りです。

  1. 内服薬
  2. 外用薬
  3. メソセラピー

ここからは、それぞれの治療法について解説していきます。

①内服薬

①内服薬

クリニックでは、抜け毛を抑える、または発毛を促す薬を処方しています。

代表的な女性向け薄毛治療の内服薬が「スピロノラクトン」です。スピロノラクトンは、薄毛の原因のひとつであるDHT(ジヒドロテストステロン)が男性ホルモン受容体に結合するのを妨げます。

DHTは男性ホルモンの一種ですが、女性にも分泌されています。女性の薄毛は女性ホルモン

より男性ホルモンが優位になることで薄毛を招きますが、スピロノラクトンにより改善が期待できます。

【起こりうる副作用】

頻尿、口渇、低血圧、生理不順、 不整脈、全身倦怠感、手足や顔のむくみ、発疹など

②外用薬

②外用薬

クリニックでは、薄毛治療に有効な成分を配合した外用薬を処方しています。

薄毛治療の外用薬でよく使われるのが「ミノキシジル」です。ミノキシジルの塗布により期待できる効果は次の通りです。

  • 頭皮の血行改善
  • 発毛因子の産生促進

ミノキシジルには血管を拡張する作用があり、頭皮の血行が改善することで発毛を促進します。

またIGF-1(インスリン様成⻑因⼦)やVEGF(⾎管内⽪細胞増殖因⼦)など発毛因子の産出を促す作用もあり、髪の成長サイクルが整い抜け毛の減少と発毛を促進します。

【起こりうる副作用】

血圧低下、心拍数増加、頭痛、むくみ、かゆみ、ふけ、ほてりなど

③メソセラピー

③メソセラピー

メソセラピーとは、発毛因子を配合した薬剤を頭皮に注射することで、毛母細胞を活性化させ発毛を促進する治療法です。

内服薬や外用薬による治療は、効果が現れるまで半年程度かかります。一方でメソセラピーは効果が出始めるまでの期間が短く、投薬治療と組み合わせることでより発毛効果を高められます。

【起こりうる副作用】

肌の紅潮、熱感、初期脱毛、内出血など

女性の薄毛はサプリメントで改善できる?

薄毛症状が顕著な場合、サプリメントのみで薄毛を改善するのは難しいでしょう。あくまでも頭皮の健康維持をサポートをするものですが、食事のバランスをみて上手に活用することをおすすめします。積極的に摂取したい成分は次のとおりです。

成分役割
亜鉛・毛髪の主成分であるケラチンを合成する・不足すると毛髪が成長しにくくなるといわれている
ビタミン・代謝を活性化させる・頭皮の皮脂分泌量を調整する

亜鉛の吸収をサポートするために、ビタミンB群・ビタミンCをあわせて摂取するといいと言われています。

ただし、亜鉛は1日100mg以上を長期にわたって摂取することで嘔吐・吐き気・免疫障害・下痢などを起こす可能性があります。

女性の1日あたりの摂取目安は8mgなので、摂りすぎには注意しましょう。

参照:健康長寿ネット「亜鉛の働きと1日の摂取量」

薄毛の悩みは専門クリニックへの相談をおすすめします

薄毛の悩みは専門クリニックへの相談をおすすめします

女性の薄毛はさまざまな原因によって引き起こされます。

円形脱毛症のように分かりやすい変化があれば特定しやすいですが、ご自身の判断だけで症状や原因を特定するのは難しいでしょう。

とくに女性特有の薄毛症状、FAGAについては気づきにくく、また治療で改善できるものか不安に感じている方も多いと思います。

女性の薄毛は治療により改善できるものです。

年齢によるものだろう、などと諦めず、まずはクリニックにご相談ください。

ベアAGAクリニックでは内服薬・外用薬・メソセラピーによる薄毛治療を提供しています。薄毛でお悩みの方は、ぜひ無料のカウンセリングをご活用ください。

ベアAGAクリニック院長 清水 崇裕 Takahiro Shimizu

ベアAGAクリニック院長 清水 崇裕 Takahiro Shimizu

【経歴】東京医科大学卒業後、放射線科に入局し、放射線の専門医を取得。大手AGAクリニックで勤務医として約3年間診療現場で実践を重ね経験を積む。2020年2月、新宿三丁目駅の近くにベアAGAクリニック新宿院を開院。
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