日本テレビ「DayDay.」「news every.」、フジテレビ「Live News イット!」ほか出演・取材協力
「4月に入ってから、抜け毛が増えた気がする」
「環境が変わって忙しいだけだと思っていたが、そろそろ心配になってきた」
春の抜け毛について、新宿でAGA治療を行う医師がご説明します。
春に抜け毛が増える3つの理由
ひとつめが生活が変わることによる負担です。異動、転職、引っ越し、昇進。春は環境そのものが変わる方の多い季節です。ご自身が望んだ変化であっても、慣れない環境に置かれれば体は緊張します。その状態が続くと、自律神経やホルモンのバランスが乱れ、頭皮の血のめぐりにも影響します。ストレスと抜け毛の関係についてはストレスが原因でAGAは発症するのかの記事にまとめています。
ふたつめが睡眠と食事の乱れです。生活のリズムが変われば、寝る時間も食べるものも変わります。歓送迎会が続いてお酒の量が増える方も多い時期です。髪をつくる材料と、体が回復する時間の両方が削られます。
みっつめが冬の持ち越しです。冬のあいだに乾燥して荒れた頭皮の影響は、その場では抜け毛として出ません。髪の生え変わりの周期を一巡してから、2〜3ヶ月遅れて春に表れてきます。「冬は平気だったのに春になって増えた」という感覚には、この時間差があります。四季それぞれの傾向は季節の変わり目と抜け毛の記事をご覧ください。
花粉の時期に、頭皮がかゆくなる方へ
花粉症の方から、この時期に頭皮のかゆみのご相談をいただくことがあります。ここは誤解の多いところですので、正確にお話しします。
花粉症はアレルギーの反応であって、髪が抜ける病気ではありません。花粉そのものが毛根を攻撃するわけでもありません。ただ、頭皮に付着した花粉でかゆみが出て、掻いてしまうことで頭皮が荒れ、その結果として抜け毛が増えることはあります。問題は花粉ではなく、掻くことのほうだとお考えください。
帰宅したら髪と頭皮の花粉を洗い流すこと、外出時に帽子をかぶること。この2つで、掻く回数はかなり減らせます。かゆみが強いときは我慢せず、耳鼻科や皮膚科でご相談ください。
なお、円形脱毛症は自己免疫の関わりが考えられている脱毛症で、アトピー素因のある方に多いとされています。境目のはっきりした丸い脱毛が急にできた場合は、季節の抜け毛とは別のものですので、早めに受診してください。詳しくは円形脱毛症の解説ページをご覧ください。
1日に何本抜けたら「多い」のでしょうか?
健康な方でも、1日に50本から100本の抜け毛は正常の範囲です。これは季節を問わず変わりません。季節の変わり目には一時的にこれより増えることもありますが、「春だから何本まで」という決まった数字があるわけではありません。
見ていただきたいのは本数ではなく、抜けた毛の状態です。ほかの髪と同じ太さ・長さの毛が抜けているなら、寿命を迎えた毛が生え変わっているだけです。明らかに細い毛や短い毛が目立つときは、育ちきる前に抜けている毛が増えているということになります。
この春、していただきたいこと
春の抜け毛は、生活が落ち着けば戻っていくことがほとんどです。ですから、まず整えていただきたいのは睡眠です。環境が変わった時期はどうしても寝る時間が削られますが、髪が育つのは体が休んでいるあいだです。ここだけは守っていただきたいところです。
食事は、髪の材料になるタンパク質と、亜鉛、鉄を切らさないこと。外食や飲み会が続く時期ですので、肉・魚・卵・大豆のどれかが入っているかどうかを意識するだけでも変わります。お酒の量が増えている方は、そこを少し戻すのがいちばん効きます。
洗い方は、夜に一度、指の腹で頭皮そのものをていねいに洗い、泡が残らないところまで流します。洗ったあとはドライヤーで根元まで乾かしてください。春は紫外線が急に強くなる季節でもありますので、日差しの強い日は帽子をお使いください。生活習慣との関係はAGAは生活習慣で治るのかの記事にまとめています。
春は、治療を始めるのに向いている季節です
これは知っておいていただくと得だと思いますので、お伝えしておきます。
薄毛の治療は、効果を感じられるまでにおおむね4〜6ヶ月かかります。つまり春に始めれば、変化がわかってくるのがちょうど秋です。秋は1年でもっとも抜け毛が増える季節ですから、何もしていない状態で秋を迎えると、毎年同じ不安を繰り返すことになります。手を打った状態で秋を迎えられるかどうかは、気持ちの面でもずいぶん違います。
もうひとつ、春は生活そのものが変わる時期ですので、新しい習慣を組み込みやすいという現実的な利点もあります。生活のリズムが固まってしまってから何かを足すより、変わったばかりの時期のほうが続きやすいものです。
もちろん、急いで始めていただく必要はありません。ただ、いまの状態を知っておくことだけは、早いほうが選択肢が多く残ります。
「季節のせい」だけで、困るほど抜ける方はほとんどいません
正直にお伝えします。抜け毛が増えたとご相談に来られた方に、「季節のせいですから様子を見ましょう」とお伝えすることは、ほとんどありません。
理由は2つあります。ひとつは、純粋に季節だけで、ご本人が困るほど抜けることは実際にはまれだからです。わざわざクリニックを探して来られるほど抜けているのなら、それは季節の範囲を超えていることが多いのです。
もうひとつは、そこまで抜けている場合、背景にAGAがあることがほとんどだからです。季節はきっかけを与えているだけで、実際に進行させているのは別の要因、というのが診察での実感です。
ですから私が見ているのは、抜け毛の本数ではありません。AGAに特有の場所——生え際とつむじ——が進んでいるかどうかです。ここが進んでいれば、季節に関係なく治療を考える段階だとお伝えします。
これはやむを得ないことなのですが、多くの方は、ご自身の知識の範囲でAGAを「季節のせい」「ストレスのせい」に当てはめてしまいます。そう考えたほうが安心できるからです。ただ、そう思っている間もAGAは進みます。「毎年この時期に増えるだけ」と何年も思っていた方が、実は少しずつ進んでいた——これは本当によくあることです。
季節のせいか、AGAか。見きわめるときに見ているところ
| 見ているところ | 季節性の抜け毛 | AGAが疑われるとき |
|---|---|---|
| 抜ける場所 | 頭全体からまんべんなく抜ける | 生え際やつむじなど、決まった場所の地肌が目立つ |
| 抜けた毛の質 | 太さも長さも普通の毛が中心 | 細く短い毛が増える |
| 生活が落ち着いたあと | 6月ごろには戻ってくる | 環境が落ち着いても変わらない |
| 脱毛の形 | 境目のない、ゆるやかな変化 | 生え際がM字に、つむじが広がるという決まった形 |
ご自身で確かめるときは、いまの生え際とつむじを写真に残しておくのがおすすめです。同じ場所、同じ明るさで、1ヶ月後にもう一度撮って見比べてみてください。記憶だけで比べると、不安な気持ちのぶんだけ悪く見えてしまいます。生え際の後退の見分け方は生え際のはげは回復できるのかの記事、つむじが気になる方はつむじはげの記事、ご自身でのチェック方法はAGAは自分でわかるのかの記事にまとめています。
こんなときは、一度ご相談ください
生活が落ち着いた6月を過ぎても抜け毛が減らないとき。生え際やつむじなど、決まった場所の地肌が目立ってきたとき。抜けた毛に細く短いものが増えてきたとき。境目のはっきりした丸い脱毛ができたとき。ご家族に薄毛の方がいて気になっているときです。
当院では、問診とマイクロスコープによる頭皮チェックで、季節性の抜け毛かAGAかを見きわめてから、必要な場合だけ治療をご提案しています。カウンセリングは無料で、初診料も再診料もいただいておりません。その日のうちにお決めいただく必要はありませんし、無理にお勧めすることもありません。お話を聞いて帰られるだけでも構いません。費用が気になる方はAGA治療の費用の記事、クリニック選びで迷われている方はAGAクリニックの選び方の記事もご覧ください。
よくあるご質問
春に抜け毛が急に増えることもありますか?
あります。環境が大きく変わった直後や、強い負担がかかった時期の2〜3ヶ月後に、まとまって抜けることがあります。多くは一時的なもので、生活が落ち着けば戻っていきます。ただ、境目のはっきりした丸い脱毛ができた場合は別の脱毛症のことがありますので、早めに受診してください。
春の抜け毛の原因は男女で違いますか?
生活の変化や睡眠不足といった背景は共通しています。違うのは薄くなっていく場所です。男性は生え際やつむじから、女性は分け目や頭頂部を中心に全体が薄くなっていきます。女性の場合は産後や更年期といったホルモンの変化が重なることもあります。
花粉症の薬で抜け毛が増えることはありますか?
一般的に使われる抗ヒスタミン薬で抜け毛が増えることは、まずありません。花粉の時期に抜け毛が増える場合は、薬よりも、頭皮のかゆみで掻いてしまうことのほうが影響していることが多いです。
春以外で抜け毛が多い季節はいつですか?
1年でもっとも増えるのは秋です。夏に受けたダメージが数ヶ月遅れて表れるためで、9月から11月にかけてピークを迎えます。春はそれに次いで増えたと感じる方が多い季節です。
いま治療を始めたら、いつごろ変化がわかりますか?
おおむね4〜6ヶ月です。春に始めていただくと、変化がわかってくるのがちょうど秋になります。なお、始めてしばらくは初期脱毛といって一時的に抜け毛が増えることがありますので、その点は事前にご説明します。
まとめ
春の抜け毛は、生活が変わることによる負担、睡眠と食事の乱れ、そして冬の乾燥の持ち越しが重なって起こります。その多くは一時的なもので、生活が落ち着く6月ごろには戻っていきます。花粉症の方は、花粉そのものより、かゆみで掻いてしまうことのほうに気をつけてください。
気をつけていただきたいのは、生活が落ち着いても戻らないとき、生え際やつむじなど決まった場所が薄くなってきたとき、細く短い毛が増えたときです。ひとつでも当てはまるようでしたら、確かめるためだけにお越しいただいて構いません。
そして春は、治療を始めるのに向いている季節でもあります。いま始めれば、変化が見えてくるのがちょうど秋です。1年でいちばん抜け毛が怖い季節を、手を打った状態で迎えられます。
※女性の春の抜け毛は、産後の職場復帰の時期と重なることも多いため、女性の春の抜け毛の解説記事で別にお話ししています。



