COLUMN AGA基礎知識

AGAが「発症したら終わり」といわれる理由を解説

公開日:2022/09/19

更新日:2022/12/05

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AGAは男性が発症する脱毛症のひとつです。放置すると抜け毛や薄毛は改善しないため、「AGAは発症したら終わり」と思われがちです。

しかし、AGA治療ができる病院で正しい治療を受けると、症状の進行を抑えることが期待できます。

「AGAは発症したら終わり」と言われる代表的な理由、発症しやすい人の特徴、おすすめの予防策について紹介します。

AGAが「発症したら終わり」といわれる理由

AGAが「発症したら終わり」と言われる、4つの主な理由を解説します。

  • AGAは治療を続けなければいけないため
  • 自己流のケアで正しい改善方法を知らないため
  • 発症早期に専門医を受診していないため
  • 治療の効果を実感しにくい人もいるため

AGAは治療を続けなければいけないため

AGAは急激な進行はしないものの徐々に薄毛が進む進行性の脱毛症であるため、完治しない厄介な脱毛症と言われています。治療を行わず、髪の毛がふさふさの状態になることは難しいです。

しかし、AGA治療を受ければ、症状の進行を抑えたり、髪の毛のボリュームを増やしたりすることが期待できます。

現在AGAの治療では主に内服薬が用いられており、すでに症状が進行している場合は外用薬が用いられることもあります。

効果を実感するまでには、早い人でも3ヶ月、通常は半年から1年ほどの時間が必要です。それまでに治療をやめると効果を得られにくいため、「AGA治療は継続してこそ髪の毛が増えた状態をキープできる」といえます。

自己流のケアで正しい改善方法を知らないため

生活習慣が原因の抜け毛は、自力で治せる場合もあります。 ただし、AGA治療は専用薬の利用が基本です。薬の処方なく、自力で治そうとすると「発症したら終わり」の状態になりかねません。

進行型のAGAは「ヘアサイクルが乱れること」で発症します。進行形のAGAは、育毛剤を使用したり、食事のバランスを整えたりするだけでは改善しません。

AGA専門のクリニックで投薬による治療を受けると、ヘアサイクルを正常に戻す効果が期待できます。AGAを発症したら、まずは専門医に相談することが大切です。

発症早期に専門医を受診していないため

AGA治療は発症から早ければ早いほど、高い効果が期待できます。専門の治療薬を服用することで、ヘアサイクルを正常に戻す効果が得られやすいです。

日本皮膚科学会が策定するガイドラインにおいても、より早期からの診断を考慮した基準が提唱されています。

AGAは発症の原因が人によって異なるため、自分に合った薬で治療することが大切です。「AGAは発症したら終わり」といわれるように、手遅れになる前に、発症早期の段階で専門医へ相談しましょう。

治療の効果を実感しにくい人もいるため

「AGAは発症したら終わり」といわれる理由のひとつに、治療の効果を実感しにくい人がいることも挙げられます。

AGAの治療には専門薬の使用が代表的ですが、使用方法を間違えると効果は得にくいです。

例えば、1日1回の内服薬の服用を飲み忘れたり、朝晩1回ずつの外用薬の使用を塗り忘れたりすると効果を実感しにくいと感じる原因になります。

AGA治療の正しい効果を得るためにも、クリニックで処方された薬の用法用量を守ることが重要です。

またAGAの症状にあってない薬を服用する場合も治療の効果は得られにくいです。

AGA治療薬はその種類によって、「抜け毛の進行をとめる」「今生えている毛を強くする」「発毛を促す」など効果が異なります。 自分に最適な薬で治療するためにも、まずはクリニックで医師に相談すると安心です。

AGAを発症しやすい人の特徴・原因

次にAGAを発症しやすい人の特徴と原因を解説します。

  • 遺伝的にAGAを発症する
  • 日常でのストレスは実はAGAとの因果関係が不明

遺伝的にAGAを発症する

AGAは遺伝によって受け継がれる可能性が高いです。日本皮膚科学会が策定する「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン」では、以下のように記載されています。

男性型脱毛症の発症には遺伝と男性ホルモンが関与するが、遺伝的背景としては X 染色体上に存在する男性ホルモンレセプター遺伝子の多型常染色体の 17q21 や20p11 に疾患関連遺伝子の存在が知られている。

引用元:男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン

「男性ホルモンレセプター」の感受性は遺伝によって引き継がれやすく、隔世遺伝(遺伝子が世代を超えて受け継がれること)の特性をもちます。

男性ホルモンレセプターは母親からしか遺伝しないX染色体に存在しているため、母方の家系に薄毛の方がいれば遺伝する可能性が高いです。

また、「常染色体」は性別に関係なく遺伝するため、母方だけでなく、父方の家系に薄毛の方がいる場合も、遺伝する可能性は高いと考えられます。

日常でのストレスは実はAGAとの因果関係が不明

AGA発症の原因のひとつとして、「ストレス」が挙げられますが、実は医学的な根拠がありません。 精神的ストレスは自律神経を乱し、ホルモンバランスを崩します。

その影響により、皮脂の分泌量が増え、頭皮環境が悪化することで抜け毛が増えるといった間接的に影響を与えるケースはあります。

しかし、今のところ、日常でのストレスがAGAに直接的に影響しているという研究結果はなく、医学的根拠はありません。

AGA以外が原因の抜け毛・脱毛症

AGA以外が原因の抜け毛・脱毛症を発症している場合は、主に以下のようなケースが挙げられます。

名称円形脱毛症その他の脱毛症
特徴円形の脱毛斑(髪の毛の一部が抜け落ちた跡)が現れる・円形の脱毛斑以外に目立った症状がない・繰り返し発症したことがある毛量の減少・倦怠感・眉毛/脇毛/陰毛の減少・毛が乾燥して艶がなくなる(ホルモン異常による脱毛症) フケやかゆみ・赤みを伴う(皮膚疾患による脱毛症)
原因免疫機能の異常・アトピー・ホルモンバランスの変化・遺伝などバセドウ病・甲状腺機能低下症などホルモン異常による脱毛症) 接触皮膚炎・脂漏性皮膚炎など皮膚疾患による脱毛症)

脱毛症にはさまざまな種類があり、その原因は多岐にわたります。脱毛症の症状を和らげるためには、それぞれの状態にあった適切な治療を行うことが重要です。

抜け毛の量や薄毛が気になりはじめたら、「発症したら終わり」だと考えるのではなく、まずは気軽に医師へ相談しましょう。

自分でできるAGA診断

薄毛が気になるものの、自分がそもそもAGAなのか判断がつきにくい方も多いのではないでしょうか。

AGAの正確な診断は専門医に診てもらう必要がありますが、ある程度は自分でもチェックできます。 そこで、AGAのセルフチェック項目を男性と女性に分けて紹介します。

自分で簡単にAGA診断ができるので、ぜひ参考にしてみてください。

公開日: 2022/09/17

AGAは自分でわかる?薄毛のセルフチェックとクリニックの診断についての違い

男性用(AGA)

男性の場合、以下の項目に該当する点が多ければ多いほど、AGAを発症している可能性が高いです。

  • 額の生え際が後退してきたと感じる
  • 頭頂部の地肌が透けて見えるようになってきた
  • 同年代と比べて髪が薄いと感じる
  • 以前に比べて抜け毛がだんだん増えてきた
  • 産毛のような細く柔らかい毛、短い毛が多くなってきた
  • 家族、親族に薄毛の人がいる
  • タバコを吸う
  • 寝不足が続いている
  • 食事の栄養バランスが悪い

女性用(FAGA)

女性の場合、以下の項目に該当する点が多ければ多いほど、FAGA(女性男性型脱毛症)を発症している可能性が高いです。

  • 分け目などの地肌が目立つようになった
  • 髪が細くなったと感じる
  • 抜け毛の量が増えてきた
  • セットが決まらないことが多くなってきた
  • 月1回はカラーリングをする
  • 現在、ダイエット中である
  • 家族、親族に薄毛の人がいる
  • タバコを吸う
  • 寝不足が続いている

「AGAを発症したら終わり」だと感じる人におすすめの予防策3選

最後に「AGAを発症したら終わり」だと感じている方へ、おすすめの予防策を3つ紹介します。

  • 食生活や睡眠時間を見直す
  • 日常生活でストレスを溜め込みすぎない
  • 肌質に合わない・刺激の強いシャンプーは使わない

食生活や睡眠時間を見直す

おすすめの予防策の1つ目は、生活習慣を見直すことです。

髪の毛や頭皮は、たんぱく質やコラーゲン、亜鉛、ミネラルなどを主な構成成分として成長します。しかし、栄養不足になると髪の毛の成長は阻害され、結果として薄毛を招くリスクを高めます。

また、睡眠不足による成長ホルモンの分泌量の減少も、髪の毛の成長を阻害します。 生活習慣の乱れによる薄毛のリスクを減らすために、バランスの良い食事を心がけ、睡眠時間はしっかり確保しましょう。

日常生活でストレスを溜め込みすぎない

予防策の2つ目は、日常生活でストレスを溜め込みすぎないことです。

ストレス状態が慢性化して自律神経が乱れると、生活習慣による薄毛は悪化します。自律神経は車に例えると、交感神経が「アクセル」、副交感神経が「ブレーキ」の役割を果たしています。

自律神経の交感神経には身体の活動性を上げるはたらきがありますが、必要以上に交感神経が優位になると、心身を休めることができず、自律神経は乱れます。

交感神経が優位になると、血流の悪さや身体の冷え、睡眠の質の低下などをもたらし、結果として薄毛のリスクを高めます。 自律神経を整えるためには、日常生活に気分転換できる時間をつくるなどの工夫も大切でしょう。

肌質に合わない・刺激の強いシャンプーは使わない

予防策の3つ目は、正しいヘアケアをすることです。

肌質に合わないシャンプーや刺激の強いシャンプーを使用すると、皮膚を傷つけたり、必要以上に油分を取り除いたりします。 正しいヘアケアで健康な頭皮環境を守るために、以下を意識してみてください。

  • 湯船につかる
  • 念入りにお湯洗いをする
  • 泡立てたシャンプーを使う
  • 頭皮はやさしくマッサージ、髪はなでるように洗う
  • すすぎ・乾かしはしっかり行う

洗髪のポイントは、摩擦を起こさず頭皮の汚れを落とすことです。頭皮の皮脂汚れはお湯洗いだけで約70%が落とせるといわれているため、まずはしっかりお湯で頭皮をすすぎましょう。

シャンプーはしっかり泡立ててから使うことで摩擦を減らせます。

また、頭皮にシャンプーが残っていたり、髪の毛を自然乾燥させたりすると、皮脂の分泌を促し、薄毛のリスクを高めます。すすぎ・乾かしまで念入りに行いましょう。

AGA治療に関するご相談はベアAGAクリニックへ

「AGAは発症したら終わり」と思って、そのまま諦めていると後悔するかもしれません。AGAは発症早期に専門医で正しい治療を受ければ、進行を遅らせ、髪の毛の量を増やすことが期待できます。

ベアAGAクリニックでは内服薬や外用薬治療はもちろん、メソセラピーやシャンプーなど、患者さん一人ひとりの状態に合った治療方法を豊富に取り揃えています。

ベアAGAクリニックは初診料や血液検査などもすべて無料です。まずは気軽に無料カウンセリングへお越しください。

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ベアAGAクリニック院長 清水 崇裕 Takahiro Shimizu

ベアAGAクリニック院長 清水 崇裕 Takahiro Shimizu

【経歴】東京医科大学卒業後、放射線科に入局し、放射線の専門医を取得。大手AGAクリニックで勤務医として約3年間診療現場で実践を重ね経験を積む。2020年2月、新宿三丁目駅の近くにベアAGAクリニック新宿院を開院。
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