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なぜ季節の変わり目は抜け毛が増えるの?季節ごとの抜け毛の理由と対策を解説

公開日:2022/09/18

更新日:2023/05/01

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季節の変わり目は抜け毛が増える?季節ごとの抜け毛の理由と対策

「季節の変わり目で抜け毛が増えた」

「季節の変わり目の抜け毛は放置しても大丈夫なのかな」

季節の変わり目は、寒暖差やストレスなどで抜け毛が増えやすい時期です。しばらくすると抜け毛は落ち着くことが多いですが、中には薄毛に繋がる可能性がある抜け毛も潜んでいます。

この記事では、季節ごとの抜け毛の理由と対策を詳しく解説していきます。

最後まで読むことで、季節の変わり目の抜け毛を改善する方法がわかるでしょう。

季節の変わり目に抜け毛が増えるのはなぜ?

季節の変わり目は環境変化により心身のバランスが崩れ、一時的に抜け毛が増える場合があります。とくに春と秋は抜け毛が目立ちやすく、換毛期の名残ともいわれています。

1日に抜ける髪の平均は50〜100本ですが、季節の変わり目では200本ほど抜ける方もいるようです。

ここからは、抜け毛が増える理由を季節ごとに見ていきましょう。

春|環境の変化によるストレス

春は新生活が始まる季節なので、人によってはストレスが溜まりやすいです。ストレスが溜まることでホルモンバランスが乱れ、抜け毛に繋がります。

また、ストレスが溜まると自律神経の乱れも起こりやすいです。頭皮の血行不良によって髪に栄養が行き渡らず、健康な髪が育ちにくくなります。

強いストレスは自己免疫疾患を引き起こす可能性があり、それに伴い円形脱毛症を発症する方もいます。

夏|冷房や紫外線、汗による頭皮への刺激が増加

夏は頭皮へのダメージが多く、頭皮環境が悪化しやすい季節です。夏に受けやすい主なダメージの原因は次のとおりです。

紫外線・紫外線によって頭皮のバリア機能が低下し、頭皮トラブルが起こりやすい。
・皮脂が酸化し、毛根がダメージを受ける。
・汗で頭皮に雑菌が繁殖しやすい。
冷房・冷房を長時間効かせ過ぎると頭皮の乾燥・血行不良が起こりやすい。
・乾燥でフケが発生すると毛根が詰まり、頭皮環境が悪化する可能性がある。

夏は頭皮が不潔になりやすく、頭皮トラブルが引き起こされる可能性が高いです。頭皮トラブルを放っておくと抜け毛に繋がることもあります。

秋|夏に蓄積したダメージと寒暖差

秋には夏に蓄積したダメージの影響が現れ始めます。紫外線によるダメージや、夏バテで食生活が乱れたことによる栄養不足が抜け毛の大きな原因です。

また、秋は寒暖差が激しいため自律神経も乱れやすいです。自律神経が乱れると頭皮の血行不良が起こり、健康な髪が育ちにくくなります。

冬|頭皮の乾燥と血流の低下

冬の冷たく乾燥した空気は、抜け毛の原因になりやすいです。気温が低いため頭皮が血行不良になりやすく、髪の成長に必要な栄養が行き渡りにくくなります。

頭皮の乾燥は冬場特有の空気だけでなく、暖房の使用によっても起こります。頭皮が乾燥するとフケや炎症が起こりやすく、健康な髪が育ちにくいです。頭皮環境の悪化を放置すると、抜け毛にも繋がります。

抜け毛が増えたときにチェックしたい5つのポイント

季節の変わり目で抜け毛が増えた場合は、次の5つのポイントをチェックしましょう。

  1. 抜けた髪の太さ|明らかに細い毛が混じっている場合は注意
  2. 抜けた髪の本数|1日200本以上抜ける場合は注意
  3. 抜けた髪の毛根|毛根に膨らみがない場合は注意
  4. 抜け毛が続く期間|1ヶ月以上に渡る場合は注意
  5. 頭皮が見えるかどうか|透けて見える場合は注意

抜け毛の状態をチェックすることで、薄毛の進行に繋がる危険な抜け毛かどうかがわかります。

①抜けた髪の太さ|明らかに細い毛が混じっている場合は注意

抜けた髪が明らかに細い場合は注意が必要です。抜け落ちた髪と、今生えている髪の太さを比べてみましょう。

髪は成長したあとに自然と抜けていきますが、細い髪が抜けている場合は成長途中で抜けてしまった可能性が高いです。

正常なヘアサイクルでは、髪は2〜6年で寿命を迎えて自然と抜けていきます。成長途中で髪が抜けるのは、ヘアサイクルの乱れや髪の栄養不足が考えられます。放置すると深刻な薄毛に繋がる可能性もあるため、早めに対処をしましょう。

②抜けた髪の本数|1日200本以上抜ける場合は注意

1日に抜ける髪の平均本数は50〜100本といわれていますが、季節の変わり目では200本ほど抜けることもあります。

個人差があるため「抜け毛が多い=薄毛」というわけではありませんが、200本を超える場合は平均よりも抜け毛が多いため注意が必要です。

③抜けた髪の毛根|毛根に膨らみがない場合は注意

抜けた髪の毛根に膨らみがない場合は、頭皮トラブルが起きている可能性があります。もし次のような状態であれば注意しましょう。

  • 毛根の膨らみが小さい
  • 毛根が黒い
  • 毛根が尖っている

健康な髪が抜けた場合は、毛根に白いゼリー状の膨らみ(毛根鞘)がついています。もし膨らみがない場合は、頭皮トラブルなどで髪が成長する前に抜けているのかもしれません。

髪が健康に成長しない状態が続くと、薄毛に繋がる恐れがあります。

④抜け毛が続く期間|1ヶ月以上に渡る場合は注意

季節の変わり目の抜け毛はしばらく経つと落ち着いてきますが、もし1ヶ月以上続いているのであれば注意が必要です。長期間に渡って抜け毛が続く場合は、季節の変わり目が原因ではない可能性があります。

一時的な抜け毛ではない場合は治療が必要になることもあるため、クリニックに相談しましょう

⑤頭皮が見えるかどうか|透けて見える場合は注意

頭皮が透けて見えるほどの抜け毛がある場合は、薄毛が進行している可能性があるため、注意が必要です。

あわせてヘアセットがしづらくなった、以前と比較して髪がぺたっとするなどといった前触れがある場合も、抜け毛増加のサインかもしれません。

進行性の薄毛の場合、放っておくと徐々に進行していきます。深刻な薄毛になる前に、早めにクリニックを受診したほうがいいでしょう。

今は頭皮が透けていても、治療をすればもとの状態に戻る可能性があります。

抜け毛が長期間続くときはFAGAを引き起こしている可能性も

抜け毛が長期間続くときは、季節性の抜け毛ではなく「FAGA」を引き起こしている可能性もあります。FAGAは女性男性型脱毛症とも呼ばれる、悪玉の男性ホルモン「DHT」が関連した女性の薄毛の一種です。

女性は男性ホルモンよりも女性ホルモンが優位であるため、DHTが生成されにくいといわれています。しかし体質や遺伝的な要因によってはDHTによる影響を受けやすく、FAGAを引き起こす場合があるのです。

FAGAを放置すると薄毛は進行し続け、自然治癒は期待できません。慢性的な抜け毛に悩まされている場合はFAGAも疑い、クリニックの受診を検討しましょう。

公開日: 2022/09/17

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季節の変わり目に抜け毛が増えたときの対策5つ

季節の変わり目に抜け毛が増えたときの対策を、5つ紹介します。

  1. ストレスを溜めない
  2. 頭皮を清潔に保つ
  3. 頭皮へのダメージを防ぐ
  4. 頭皮マッサージをおこなう
  5. 生活習慣を整える

順に解説していきます。

①ストレスを溜めない

抜け毛を予防するにはストレスを溜めないことが大切です。

ストレスが溜まるとホルモンバランスや自律神経の乱れが起こりやすくなります。その結果、髪が健康に育たなかったり抜け毛が増えたりします。

ストレスを感じている場合は、早めの対処を心がけましょう。ストレスへの適切な対処法は、ストレスの感じ方によって変わってきます。

ストレスの種類おすすめの対処法
精神面に辛さを感じるストレス
(不安・苛立ち・悲しみなど)
気分を盛り上げる
例)自分の好きなことをする、友人と食事をする
体調面に辛さを感じるストレス
(頭痛・吐き気など)
身体をリラックスさせる
例)アロマセラピーを楽しむ、ゆったりとした音楽を聴く

ストレス解消の方法は人それぞれです。自分に合ったストレス解消法を見つけましょう。

②頭皮を清潔に保つ

頭皮を清潔に保ち、髪が健康に育ちやすい環境を整えることが大切です。頭皮が不潔にならないよう気をつけましょう。

シャンプーには正しい手順があります。普段何気なく髪を洗っている方は、次の手順を心がけてみてください。

  1. シャンプー前に軽くブラッシングする
  2. お湯で頭皮や髪を洗う
  3. シャンプーを手のひらで泡立て、頭皮をやさしくマッサージするように洗う
  4. シャンプーが残らないようにしっかりすすぐ
  5. タオルで水分を拭き取る
  6. ドライヤーの温風で8割ほど髪を乾かす
  7. ドライヤーの冷風でしっかり髪を乾かす

ただし、頭皮を清潔に保とうとばかり考え、1日に2回以上シャンプーするのは好ましくありません。必要な皮脂まで洗い流してしまい、バリア機能の低下や乾燥に繋がります。

1日1回のシャンプーを丁寧に行うようにしましょう。

③頭皮へのダメージを防ぐ

紫外線や乾燥による頭皮へのダメージは、抜け毛に繋がることがあります。頭皮へのダメージを避けるために、次のような対策を心がけましょう。

  • 外出するときは日傘や帽子を使う
  • スプレータイプの日焼け止めを頭にも使う
  • 空調を使うときは乾燥予防を行う
  • 頭皮用の保湿ローションなどを使う

日差しが強い日以外でも頭皮へのダメージは起こり得るので、これらの対策は通年で実施するようにしましょう。

④頭皮マッサージをおこなう

健康な髪が育ちやすいように、頭皮マッサージを行うのもおすすめです。

髪の成長に必要な栄養は、血流によって運ばれます。頭皮マッサージで血流をよくし、髪に栄養が運ばれるようにしましょう。

頭皮マッサージをする際は、指の腹で優しく揉むようにするのがコツです。頭全体と首までをほぐすようにしましょう。爪を立てて行うと、頭皮が傷つくため注意が必要です。

⑤生活習慣を整える

髪の健康を保つには、生活習慣を整えることが大切です。次のことに気をつけて生活してみましょう。

  • 良質な睡眠を取る
  • 栄養バランスに気をつけて食事をする
  • お酒は控える
  • タバコは吸わない

睡眠不足や睡眠の質の低下は、髪の成長を促す「成長ホルモン」の分泌不足をまねきます。入眠の1時間前にはスマホやパソコンをやめて、6〜7時間は睡眠時間を確保するのが好ましいです。

また、髪の成長に必要な栄養素を摂取することも大切です。タンパク質や亜鉛、ビタミン類を積極的にとりましょう。

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お酒やタバコは、せっかく摂取した亜鉛やビタミン類を消費してしまいます。お酒は適量であれば問題ありませんが、飲み過ぎの自覚がある方は少しずつ量を減らしましょう。タバコは薄毛以外の健康被害も招く恐れがあるので、きっぱりと辞めるのが望ましいです。

まとめ

季節の変わり目は環境や気温の変化によって抜け毛が増えやすいといわれており、多い人は1日に200本ほど抜けることもあります。季節性の抜け毛なら、時間が経つと落ち着いてくるでしょう。

ただし、抜け毛が1ヶ月以上続く場合や頭皮が透けるほどの抜け毛がある場合は注意が必要です。

FAGAの可能性も考慮し、薄毛が気になるときは早めにクリニックを受診するようにしましょう。

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ベアAGAクリニック院長 清水 崇裕 Takahiro Shimizu

ベアAGAクリニック院長 清水 崇裕 Takahiro Shimizu

【経歴】東京医科大学卒業後、放射線科に入局し、放射線の専門医を取得。大手AGAクリニックで勤務医として約3年間診療現場で実践を重ね経験を積む。2020年2月、新宿三丁目駅の近くにベアAGAクリニック新宿院を開院。
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