COLUMN FAGAの基礎知識

女性の薄毛と女性ホルモンの関係とは|ホルモンバランスを整え薄毛予防・対策を解説

公開日:2022/10/28

更新日:2022/10/28

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女性の身体はライフステージでホルモンバランスが大きく変化します。

女性ホルモンの分泌低下は抜け毛の増加につながるため、妊娠や出産、更年期をきっかけに薄毛が目立ちはじめたという方は多いのではないでしょうか。

「更年期で抜け毛が止まらない」

「薄毛予防のためにホルモンバランスを整える方法は?」

このような不安や疑問を解消するため、本記事では女性の薄毛とホルモンの関係をまとめました。女性の薄毛予防に有効な対策についても解説するので、髪のトラブルでお悩みの方はぜひお読みください。

女性の薄毛で考えられる原因

女性の薄毛で考えられる原因には次のものがあります。

  • 加齢
  • 生活習慣の乱れ
  • 過度なダイエット
  • ストレス
  • 誤ったヘアケア
  • 病気や治療による副作用など

女性の薄毛は原因が多岐に渡り、加齢以外では食生活や睡眠不足などがあげられます。またストレスやヘアケアなど、患者様が原因を自覚をされていないケースも多く認められます

適切に対処すれば改善する可能性はありますが、女性ホルモンが影響する場合はそう簡単ではありません。

女性ホルモンと薄毛の関係

加齢による薄毛には「エストロゲン」と呼ばれる女性ホルモンが大きく関係します。

エストロゲンは生殖機能の発育や妊娠の維持に関わるホルモンで、女性らしい身体づくりに役立ちます。肌や髪の健康を支えるほか、自律神経の働きを安定させるのもエストロゲンの役割です。

エストロゲンは思春期頃に分泌量が増えはじめ、30代でピークを迎えます。その後、閉経に向けて急激に下降の一途を辿ります。

更年期に抜け毛が増加するのは、髪の健康に関わるエストロゲンが急激に減少するためです。

なお、エストロゲンの低下は出産後にも認められます。妊娠の維持に関わるエストロゲンは分娩直前まで増え続けますが、分娩が終わると分泌量が急速に下降します。

産後3ヶ月〜半年に抜け毛が急増するのは、出産によってエストロゲンの分泌が抑えられるのが主な原因です。

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女性ホルモンが減少する原因

女性ホルモンが減少する原因は加齢や出産以外にもあります。

  1. ストレス
  2. 不規則な生活
  3. 月経周期

それぞれの原因を詳しく解説します。

原因①ストレス

ストレスはホルモンバランスに影響を与える要因の一つです。

女性ホルモンは大きくエストロゲン・プロゲステロンの2種類に分類され、両者は一定の周期でバランスを保ちながら分泌されています。

ホルモンは脳から指令を受けて分泌されますが、脳が強いストレスを感じると正しく指令が出されなくなります。その結果としてホルモンバランスが乱れ、生理不順やPMS、抜け毛につながってしまうのです。

また女性ホルモン以外にも、ストレスや薄毛に関与するホルモンがあります。

「コルチゾール」と呼ばれるホルモンは、ストレスによって放出されるホルモンです。タンパク質や糖の合成、免疫抑制などに関わるもので、ストレスから身体を守る重要な役割を担っています。

ストレスで分泌量が増えるホルモンではありますが、瞬間的な増加に大きな問題はありません。

注意すべきは長期的なストレスで、コルチゾールが慢性的に増え続けると身体にさまざまな不調が現れます。自律神経失調症や不眠症、うつ病をはじめ、抜け毛の増加にもコルチゾールが関係することも明らかにされているのです。

参考文献:井澤修平・三木圭一(2017)毛髪・爪試料を利用した慢性的・蓄積的なストレスホルモン分泌の評価:産業ストレス研究における展望. 産業ストレス研究, 24,213-218

原因②不規則な生活

睡眠の質が低下しがちな方は、女性ホルモンのバランスが乱れやすい傾向にあります。

睡眠中は1日のうちホルモン分泌がもっとも盛んに行われる時間帯です。とくに入眠後2時間をピークに分泌量が増加し、その後ゆっくりと時間をかけて全身を巡ります。

まとまった睡眠時間を確保できていればホルモン分泌も正常に行われますが、眠りが浅いとホルモン分泌が妨げられます。結果として心身の疲労を十分に回復できず、更なるストレスが加わるという悪循環に陥ってしまうのです。

原因③月経周期

一時的な女性ホルモンの減少という意味では月経周期も関係します。

月経周期のうち、エストロゲンは卵胞期から排卵期にかけて分泌量が増加します。エストロゲンには肌や髪を美しく保ち、精神を安定させる効果があるため、心身ともに健康でいられる時期です。

妊娠の継続を助けるプロゲステロンは、排卵期から黄体期にかけて分泌量が増えるホルモンです。

それぞれ分泌のピークを迎えたホルモンは徐々に減少し、下がり切った時に月経が開始します。(妊娠が成立すると分娩直前まで増加し続けます)

女性の薄毛と男性の薄毛は何が違うの?

女性と男性で薄毛の原因に大きな違いはありませんが、傾向は少々異なります。男女で共通するのが加齢やストレスで、どちらもホルモンバランスが関係する原因です。加えて家族が持つ薄毛の遺伝子は、高確率で遺伝することも明らかにされています。

女性に多く見られる薄毛の原因は、過度なダイエットや誤ったヘアケアなどです。また婦人科系の疾患がある方も脱毛が生じやすいと言われています。

女性ホルモンの減少による薄毛の対策・予防法

女性ホルモンの減少による薄毛を予防するには次の方法が有効です。

  1. ストレス対策
  2. 生活習慣の改善

ここからはそれぞれの方法を詳しく解説します。

方法①ストレス対策

薄毛予防のため、まず取り組んでいただきたいのがストレス対策です。

ストレスの原因を根本から解消するのが理想ですが、仕事や人間関係をばっさりと断ち切るのは難しいかもしれません。その場合、一時的でも構いませんので心の負担が軽くなる方法を探してみましょう

溜め込みやすい方は思い切って誰かに打ち明けたり、負担のかかる仕事をお願いしてみるのはいかがでしょうか。すぐにできる方法としては日光浴や適度な運動もおすすめです。

外出や趣味の時間を持つなど、自分なりのリフレッシュ方法を見つけてみてください。

方法②生活習慣の改善

ホルモンバランスを整えるには、栄養バランスのいい食事と質の高い睡眠を意識することも大切です。

美容や健康目的の減量は素晴らしい心がけですが、行き過ぎたダイエットは心身の不調につながります。単に食事量を減らすのではなく、運動と組み合わせながら健康的な身体作りを行ってください。

睡眠については夜更かしを避け、翌朝すっきりと起きられるよう睡眠環境を整えましょう。就寝前のスマホ・パソコン操作をやめるだけで、睡眠の質は大きく向上します。

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当院での治療について

当院では女性の患者様に対して以下の薄毛治療を行っています。

プラン内容費用
予防プラン・スピロノラクトン内服2,750円/月
ライトプラン
※12ヶ月コース
・スピロノラクトン内服
・ミノキシジル内服
11,000円/月
発毛実感プラン
※12ヶ月コース
・スピロノラクトン内服
・ミノキシジル内服
・ミノキシジル外用
・サプリメント内服
33,000円/月
強力速攻プラン
※12ヶ月コース
・スピロノラクトン内服
・ミノキシジル内服
・ミノキシジル外用
・サプリメント内服
・メソセラピー2cc(注射)
82,500円/月
※メソセラピー4ccは104,500円/月

※すべて税込価格

希望する患者様には上記との併用療法として、ケトコナゾール配合シャンプー(3,300円/本)や低出力レーザー治療(3,300円/回)もご提案できます。

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女性ホルモンと薄毛のよくある質問

女性ホルモンと薄毛について、患者様から多く寄せられるご質問にお答えします。

サプリの摂取で薄毛は改善できますか?

不足しがちな栄養を補うことが育毛につながる可能性はあります

ただしサプリメントは栄養補助食品の位置付けであるため、医薬品のような発毛効果は期待できません。

女性ホルモンは男性の髪の毛にも影響しますか?

影響します

エストロゲンと呼ばれる女性ホルモンは、少量ではありますが男性の体内にも存在します。エストロゲンは骨や髪の維持に関わるもので、男性の身体でも重要な役割を担っているのです。

薄毛になる部位とホルモンは関係がありますか?

薄毛になる部位はホルモンではなく、レセプターの分布位置で決まります

男性型脱毛症(AGA)及び女性型男性脱毛症(FAGA)の発症には5αリダクターゼという還元酵素が関与します。5αリダクターゼがテストステロンと結びつき、薄毛ホルモンであるDHTが産生されることで脱毛が生じるメカニズムです。

なお男性の薄毛は前頭部や頭頂部に認められるのに対し、女性は髪全体のボリュームが失われます。(DHTの影響を強く受けた場合、女性も前頭部や頭頂部に薄毛症状が認められることがあります)

女性ホルモンの低下による薄毛は何科を受診すればよいですか?

幅広い症状に対応しているのは薄毛治療のクリニックです。

婦人科や皮膚科などの選択肢もありますが、医療機関によっては薄毛治療に対応していない場合があります。

女性ホルモンの低下による薄毛は何科を受診すればよいですか?

幅広い症状に対応しているのは薄毛治療のクリニックです。

婦人科や皮膚科などの選択肢もありますが、医療機関によっては薄毛治療に対応していない場合があります。

更年期障害のサプリを飲めば薄毛も改善できますか?

薄毛改善をサポートする効果が期待できます

サプリメントは不足しがちな栄養を補うためのアイテムで、それ自体に発毛効果はありません。

女性ホルモンのバランスを整え薄毛を予防しましょう

髪や肌の健康をはじめ、心身の調子を整えてくれる女性ホルモン。

妊娠や出産、更年期などのタイミングは身体にさまざまな変化が見られます。抜け毛や薄毛症状もその一つで、今までとは異なる変化に不安を感じる方も多いでしょう。

「更年期の抜け毛がひどい」「このまま薄毛が進行するのが怖い」といったお悩みがある方は、ベアAGAクリニックまでご相談ください。一人ひとりの症状に合わせて最適な対処法をご提案いたします。

ベアAGAクリニック院長 清水 崇裕 Takahiro Shimizu

ベアAGAクリニック院長 清水 崇裕 Takahiro Shimizu

【経歴】東京医科大学卒業後、放射線科に入局し、放射線の専門医を取得。大手AGAクリニックで勤務医として約3年間診療現場で実践を重ね経験を積む。2020年2月、新宿三丁目駅の近くにベアAGAクリニック新宿院を開院。
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