女性の生え際が後退する原因は？おでこ周辺の薄毛を改善する7つの方法

この記事を読んでいる方は、「最近、生え際が後退してきたなぁ…」とお悩みではないでしょうか。生え際が後退するとおでこが広くなり、老けて見えてしまうことも。

生え際の後退は男性だけでなく、女性にも起こる現象です。女性の生え際が後退する原因は、髪型によるダメージやカラー・パーマ、加齢などさまざま。

この記事では、女性の生え際が後退する原因や改善方法について解説します。

最後まで読むことで、生え際の後退を防ぐ方法がわかります。

女性の生え際後退のサインは？薄毛の人に現れやすい3つの予兆

次の特徴に当てはまる人は、薄毛の進行に伴い、生え際が後退しているかもしれません。

• おでこが広くなった
• こめかみが薄くなった
• 前髪のボリュームが減ってきた

生え際が後退すると、おでこが広くなり、こめかみ部分が薄くなります。前髪をかきあげ、鏡でチェックしてみましょう。

また「以前よりも前髪のセットが決まりづらくなった…」と感じる場合も、生え際の後退によるものかもしれません。

女性の生え際が後退する9つの原因

女性の生え際が後退する原因には、次の9つが考えられます。

1. 髪型によるダメージ
2. カラーやパーマによるダメージ
3. 紫外線によるダメージ
4. ファンデーションが十分に落ちていない
5. 加齢による女性ホルモンの減少
6. ストレスの蓄積
7. 食生活の乱れ
8. 睡眠不足
9. 過度な飲酒・喫煙

ここからは、それぞれの原因について詳しく解説していきます。

①髪型によるダメージ

女性の生え際が後退する原因のひとつが、髪型による頭皮へのダメージです。

髪を縛ったり留めたりして引っ張り続けると、「牽引性（けんいんせい）脱毛症」という薄毛の症状を引き起こす可能性があります。

ホルモンやウィルスが関係しないため放っておいても進行する可能性は低いですが、習慣をやめなければ悪化する可能性があります。

ヘアピンやヘアゴムを使う際は、髪を引っ張りすぎないように注意しましょう。

②カラーやパーマによるダメージ

カラー剤やパーマ剤は刺激が強く、髪に少なからずダメージを与えます。ダメージが蓄積すると髪のコシがなくなったり、細くなったりしてボリュームが減少するのです。

また薬剤が頭皮に付くと、頭皮の乾燥によって皮脂が過剰に分泌されたり、炎症を起こしたりして頭皮環境が悪化します。その結果、抜け毛が増えてしまうのです。

③紫外線によるダメージ

紫外線は肌だけでなく、頭皮や髪にもダメージを与え、生え際後退の原因になります。

頭部は人体で最も高い位置にあるため、日光にさらされやすい部位です。頭皮が紫外線を浴び過ぎると「光老化」を起こし、頭皮が固くなって血行が悪くなります。

頭皮の血行が悪くなると毛母細胞に十分な栄養が届かず、髪の成長が阻害されて薄毛が進行する恐れがあります。

④ファンデーションが十分に落ちていない

ファンデーションが落ちきっていないと、毛穴が詰まる可能性があります。

髪の生え際は洗顔が不十分になりやすいので、残ったファンデーションが薄毛を招く恐れがあるのです。

⑤加齢による女性ホルモンの減少

女性ホルモンのひとつである「エストロゲン」は、髪の成長に欠かせないもの。分泌量が不十分だと、ヘアサイクルの乱れを引き起こす可能性があります。

30代後半から40代にかけて生え際の後退が始まった場合は、加齢による女性ホルモンの減少を疑いましょう。

また加齢による女性ホルモンの減少は、女性特有の脱毛症である「びまん性脱毛症」の原因でもあります。

⑥ストレスの蓄積

ストレスの蓄積は薄毛を引き起こし、生え際の後退につながります。

ストレスが蓄積すると自律神経が乱れ、血管が収縮します。すると頭皮に栄養素が行き渡りにくくなり、薄毛や抜け毛が増えてしまうのです。

⑦食生活の乱れ

髪の毛は食べ物から得た栄養素によって作られますが、栄養が偏ると健康な髪が育たなくなります。

また高脂質・高カロリーな食事は、皮脂分泌の増加や血流の悪化を招きます。その結果、抜け毛や薄毛が増えてしまうのです。

⑧睡眠不足

睡眠中は成長ホルモンが分泌され、育毛や頭皮の代謝・修復が促されます。

しかし睡眠が不足すると成長ホルモンが十分に分泌されないため、頭皮の修復が遅くなるほか、髪の成長が促進されず、薄毛を引き起こす恐れがあります。

⑨過度な飲酒・喫煙

お酒を大量に飲むと、薄毛を引き起こすジヒドロテストステロン（DHT）が生成されたり、髪の生成に必要な亜鉛を消費したりします。

また喫煙は血管を収縮させ毛母細胞を老化させる作用があり、健康な髪の生成を阻害します。

女性の生え際の後退を改善する7つの方法

生え際の後退を改善するためにできる対策は次の通りです。

1. 頭皮に負担がかかる髪型を避ける
2. ファンデーションをしっかり落とす
3. 紫外線対策をする
4. 育毛シャンプーや育毛剤を使用する
5. ストレスを溜めない
6. 食生活を見直す
7. 生活習慣を見直す

ここからは、それぞれの改善・対策方法について解説していきます。

①頭皮に負担がかかる髪型を避ける

頭皮に負担がかかる髪型を避けたり、カラー・パーマを控えたりすることで、生え際の後退が改善する可能性があります。

ヘアゴムやヘアピンなどを毎日使って髪を引っ張っている人は、時には髪を下ろしたり、いつもよりゆるく結んだりしましょう。

またブリーチが不要なヘアカラーを選択したり、刺激が少ないパーマ剤を使ったりすることでも頭皮へのダメージを軽減できます。

②ファンデーションをしっかり落とす

ファンデーションが残っていると、毛穴が詰まり薄毛の原因になります。

特に生え際付近のファンデーションは落とし忘れが多いです。生え際までしっかりファンデーションを落とし、保湿することで毛穴詰まりを防げます。

③紫外線対策をする

紫外線の浴び過ぎは、生え際を後退させる原因になります。

紫外線を100%遮断するのは難しいですが、帽子や日傘などでできる限りの対策をしましょう。また、髪に振りかけられるタイプの日焼け止めスプレーを使うのもおすすめです。

④育毛シャンプーや育毛剤を使用する

育毛シャンプーや育毛剤を使用することで、生え際の後退を改善できる可能性があります。

育毛剤は男性向けの商品が多いですが、女性専用のものを選びましょう。保湿成分が多く、頭皮への刺激が少ないものがおすすめです。

洗浄成分が強すぎない「アミノ酸系・ベタイン系」のシャンプーがおすすめです。

また、とくに生え際の薄毛は髪がペタッとしやすいため、「ハリ・コシ」を与えてくれる「コラーゲン」「ケラチン」が含まれている育毛シャンプーもおすすめです。

育毛剤を使用する際は女性専用のものを選ぶようにしましょう。

⑤ストレスを溜めない

ストレスは生え際の後退を進行させる原因です。例えば次のような方法で、ストレスの発散を試みましょう。

• 散歩や軽い運動をする
• 友人や恋人、家族と会話する
• カラオケで大声を出す
• 趣味に没頭する

そのほか、入浴や睡眠で体を休めることによってもストレスの解消が可能です。自分に合ったストレス発散方法を見つけ、ストレスを溜め込まないようにしましょう。

⑥食生活を見直す

食生活を見直し、バランスの取れた食事をすることで、生え際の後退を改善できる可能性があります。

以下は育毛に必要な栄養素と役割、多く含む食べ物をまとめた表です。

栄養素	役割	多く含む食べ物	1日の摂取目安量※ （30〜49歳女性の場合）
タンパク質	髪の生成	大豆、豚肉、ささみ、マグロ、卵、チーズ	50g摂取例：ささみ200g
亜鉛	ケラチンの合成	牡蠣、チーズ、レバー、ごま	8mg摂取例：豚レバー100g
ビタミンA	血行の促進	レバー、卵黄、うなぎ、ほうれん草	700㎍RAE摂取例：卵1個
ビタミンB	育毛効果	魚、レバー、卵、納豆、玄米、バナナ	1.1mg摂取例：豚ヒレ100mg
ビタミンE	血行の促進	大豆、かぼちゃ、オリーブオイル、卵、アーモンド	5.5mg摂取例：豆乳コップ1杯

※出典：厚生労働省「日本人の食事摂取基準（2020 年版）」

髪の毛は、そのほとんどが「ケラチン」というタンパク質で構成されています。健康的な髪の生成にはタンパク質の摂取が必要です。

タンパク質と同様に、髪の生成にはケラチンを合成する亜鉛も重要です。亜鉛は牡蠣やレバーなどに含まれます。

そのほか、ビタミン類も育毛に欠かせない栄養素です。それぞれをバランスよく摂ることで、生え際後退を改善に導けます。

⑦生活習慣を見直す

生え際の後退を進行させたくなければ、生活習慣を見直しましょう。具体的に見直すべき習慣は、次のとおりです。

• 十分な睡眠を取る
• 過度な飲酒を避ける
• できる限り禁煙する

睡眠が不足すると成長ホルモンの分泌不足を招き、髪が十分に育たない原因となります。成長ホルモンの分泌量は睡眠の量だけでなく、睡眠の質にも左右されます。

寝る前にパソコンやスマホを見るのをやめたり、入浴やアロマなどでリラックスしたりすると睡眠の質が向上しますよ。

またアルコールを大量に摂取すると、髪の成長に使われる栄養がアルコールの分解に使われてしまいます。飲酒によってストレスを解消できる人もいますが、過度な摂取は避けましょう。

喫煙は髪の毛にとってデメリットばかりなので、できる限り禁煙することをおすすめします。

生え際後退が気になるならクリニックの受診も検討しよう

女性の生え際が後退する原因は、髪型や紫外線などによる頭皮へのダメージ、加齢、生活習慣の乱れなどです。

原因となる行動を減らすことで、後退した生え際を改善できる可能性があります。ただし生え際だけでなく、頭部が全体的に薄くなってきた人はFAGA（女性男性型脱毛症）を発症しているかもしれません。

生え際の後退やFAGAによる薄毛が心配な人は、早めにクリニックへ相談することをおすすめします。