COLUMN AGA基礎知識

ザガーロはなぜ「やめとけ」と言われる?抜け毛が止まらない原因と副作用を解説

公開日:2022/12/07

更新日:2023/03/10

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「ザガーロはやめるべき?」とお悩みではありませんか?

ザガーロは性機能障害や精神疾患などの副作用を低確率で引き起こすAGA治療薬です。ザガーロは使用を「やめとけ」と言われることもあり、服用を中断するべきか悩んでいる方もいると思います。

結論から言うと、自己判断でザガーロの服用を止めることはおすすめしません。ザガーロの服用をやめるとAGAの症状が再び進行しはじめるため、まずはAGA専門クリニックに相談し、血液検査を受けてください。

本記事では、ザガーロの服用を「やめとけ」と言われる理由や「やめとけ」と言われた時にとるべき行動を紹介します。

※本記事は日本皮膚科学会ガイドライン「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版」を参考に作成しています。

ザガーロの作用と効果

ザガーロは「デュタステリド」を有効成分とするAGA治療薬です。

ザガーロは髪の毛のヘアサイクルを正常に導く作用があります。AGAはヘアサイクルが乱れることにより薄毛が進行する脱毛症のため、ザガーロの服用でAGAの進行を抑制することが可能です。

またザガーロのジェネリック医薬品に「デュタステリド錠」があり、2つの違いは次の通りです。

ザガーロデュタステリド錠(デュタステリドカプセル)
分類先発医薬品ジェネリック医薬品
主成分デュタステリドデュタステリド
価格相場(税込)10,500円〜7,000円〜

デュタステリド錠はザガーロと同じ成分が含まれているため、効果や副作用に違いはありません。ただし、価格相場はジェネリック医薬品であるデュタステリド錠の方が安いです。

ザガーロの使用を「やめとけ」と言われる理由

「やめとけ」と言われる理由には次の4つがあります。

  • 副作用が現れることがあるため
  • 初期脱毛で抜け毛が増えたと勘違いされやすいため
  • 子作りへのネガティブな影響があるため
  • 全員に薄毛改善の効果があるとは限らないため

「やめとけ」と言われる理由4つを詳しく紹介します。

副作用が現れることがあるため

ザガーロを服用することで、抑うつ症状など精神疾患が現れる可能性があります。ザガーロと精神疾患の因果関係は明らかになっていませんが、ホルモンバランスの乱れによるものと考えられています。

ザガーロの副作用による精神疾患の症状の例です。

  • 集中力や注意力が低下している
  • 明るい気分になれない
  • 何をしていても楽しい気持ちになれない
  • 意欲が減退している
  • 頭痛がする

上記の症状により日常生活に支障をきたす恐れがあるため、ザガーロは「やめとけ」と言われることがあります。

副作用の初期脱毛で抜け毛が増えたと勘違いされやすいため

ザガーロを服用すると「初期脱毛」と呼ばれる、抜け毛が一時的に増える症状を引き起こすことがあります。

薄毛改善を目的でザガーロを服用したにも関わらず、初期脱毛の症状によって「ザガーロで急激に抜け毛が増えた」と勘違いされやすいです。

しかし、厳密に言えば初期脱毛は副作用ではありません。ヘアサイクルがリセットされることにより、髪の毛が生え変わっているため、ザガーロの服用を続ければやがて症状が落ち着くケースがほとんどです。

勃起不全や性欲低減による子作りへのネガティブな影響があるため

ザガーロの副作用として勃起不全や性欲減退などの性機能低下があります。子作りに対してネガティブな影響が出る可能性があるため、ザガーロの服用は「やめとけ」と言われることがあります。

全ての人が副作用を起こすとは限りませんが、妊活中の方はザガーロを服用できるかAGA専門クリニックに、相談しましょう。

服用によって全員に薄毛改善の効果があるとは限らないため

ザガーロを服用した人全員に薄毛改善の効果が現れるとは限りません。ザガーロを飲んでも薄毛が改善しない原因には次の4つが考えられます。

  • 服用期間が短い
  • 用法用量を守っていない
  • 正規品を使用していない
  • 薄毛の原因がAGAではない

ザガーロは長期的な服用が推奨されているAGA治療薬です。効果を実感するまでに早い人で3ヶ月程度、平均的には6ヶ月程度かかるため、短くても6ヶ月間は継続して飲み続ける必要があります。

そのほか、用法用量を守っていない場合や正規品ではないザガーロを服用している場合に、思うような薄毛改善の効果を得られない可能性があります。

また、ザガーロはAGA治療薬のため、薄毛の原因がAGA以外の脱毛症であれば、ザガーロを飲んでも症状の改善は期待できません。自分がAGAかどうか、またザガーロで改善効果が期待できるかどうかを確かめるために、AGA専門クリニックで血液検査を受けましょう。

ザガーロの代表的な副作用

ザガーロの代表的な副作用には主に次の4つがあります。

  • 精神疾患・抑うつ症状
  • 初期脱毛
  • 勃起不全・性欲低減
  • 肝機能障害や黄疸

4つの副作用について詳しく紹介していきます。

精神疾患・抑うつ症状

抑うつ症状をはじめとする精神疾患は、ザガーロの代表的な副作用のひとつです。ザガーロは男性ホルモンに作用するため、ホルモンバランスが乱れることにより精神疾患が起こると考えられています。

しかしザガーロの添付文書情報には、副作用として頭痛・抑うつ気分などの精神神経系の副作用が現れる確率は1%未満と記載されています。

参照:医療用医薬品:ザガーロ

発生率は高くないため過度に気にする必要はありませんが、副作用のひとつとして把握しておきましょう。

万が一、ザガーロの服用後「眠れなくなった」「食欲や意欲がなくなった」などの抑うつの症状を感じたら、すぐに医師に相談してください。

初期脱毛

ザガーロを服用すると、初期脱毛の症状を起こす可能性があります。

初期脱毛とはヘアサイクルがリセットされ、休止期の髪の毛が成長期の髪の毛を押し出すことで起きる脱毛症状です。初期脱毛の症状は一時的で、2ヶ月〜3ヶ月経過すると自然と抜け毛がおさまっていくケースがほとんどです。

また、初期脱毛はザガーロが薄毛に効いている証明にもなります。初期脱毛が起こるかどうかは個人差があるため、初期脱毛がないことでザガーロが効いていないわけではありません。

ザガーロの服用で初期脱毛が起きても、過度に気にせず服用を継続しましょう。

勃起不全・性欲低減

ザガーロには勃起不全や性欲減退といった性機能障害の副作用を起こす可能性があります。ザガーロの添付文書に記載されている、具体的な症状と発症確率は次の通りです。

  • 勃起不全:10.8%
  • リビドー減退:8.3%
  • 射精障害:4.2%

ザガーロの服用が直接子作りへ悪影響を及ぼすことはありませんが、ザガーロには性機能障害の副作用があることを理解し、添付文書をしっかり読んだうえで使用することが大切です。

これから子どもを作ろうと考えている方は、事前にAGAクリニックへ相談しましょう。

肝機能障害や黄疸

ザガーロを服用すると黄疸を含め肝機能障害を引き起こす可能性があります。

薬の代謝で負担がかかり異常を起こした場合、軽度の症状としては吐き気や食欲不振を引き起こします

肝機能障害を起こす可能性は低いですが、可能性は0%ではないため注意が必要です。

またザガーロの添付文書には、重度の肝機能障害がある方に対してザガーロを投与してはいけないと記載されているため、医師と相談の上で服用するようにしましょう。

ザガーロの服用をやめるべきタイミングとは

ザガーロの服用をやめるべきタイミングは主に次の3つがあります。

  • 副作用が重く日常生活に支障をきたす場合
  • 夫婦で妊活を行う場合
  • ザガーロの服用を1年間続けても効果が実感できない場合

ザガーロの服用のやめどきについて詳しく紹介します。

副作用が重く日常生活に支障をきたす場合

ザガーロを服用して副作用が重く、日常生活に支障をきたすようであれば服用をやめましょう。

例えば眠れなくなる、仕事に対して意欲がなくなったという抑うつ症状が現れた場合はすぐにAGAクリニックに相談しましょう。

そのほか、吐き気や食欲不振を感じる場合は肝機能障害を起こしている可能性があります。無理に服用を続けると、副作用がさらに強く現れることもあるため注意しましょう。

妊活を行う場合

妊活を行う場合は、できる限りザガーロの服用を中止するのがおすすめです。

ザガーロには性欲減退や勃起不全などの性機能障害を引き起こすリスクがあります。性機能障害の発症率は高くないため、ザガーロを服用している人全員が妊活できなくなるわけではありませんが、子作りに影響する可能性があります。

夫婦でこれから妊活を行う方は、一度AGAクリニックに相談してください。

ザガーロの服用を1年間続けても効果が実感できない場合

薄毛改善の効果を実感し始めるのは、ザガーロの服用を開始して3ヶ月〜6ヶ月が目安です。個人差があるため、人によっては効果を実感するまでに6ヶ月以上かかることもあります。

ザガーロの服用を1年間続けてもAGA治療の効果を実感できない方は、ザガーロの服用中止を検討しAGAクリニックへ相談しましょう。効果を実感できない原因は、もしかするとAGA以外の脱毛症で薄毛が進行している可能性があります。

AGA以外の主な脱毛症は次の通りです。

  • 円形脱毛症
  • びまん性脱毛症
  • 脂漏性脱毛症
  • 自己免疫疾患
  • アトピー性疾患
  • 季節による抜け毛

服用を開始して6ヶ月を過ぎたあたりから一度AGAクリニックで検査を受けて、投薬治療を続けるべきか専門の医師に診断してもらいましょう。

ザガーロの服用をやめると回復した薄毛の進行が進み治療前の状態まで髪の毛の状態が戻ることがある

ザガーロを服用している方が、ザガーロをやめる際に注意しなければならないことは、薄毛が治療開始前の状態へ戻ってしまう可能性があることです。

AGAは完治することのない進行性の脱毛症のため、治療を継続して薄毛の進行を抑える必要があります。

ザガーロを飲んで髪の毛の量が増えた方でも、継続的に使用し続けなければ再度薄毛が進行します。

ザガーロでAGAが改善されたと感じた方であれば、一気に服用を中断するのではなく、AGA治療で後悔しないためにも医師に相談の上で徐々に服薬量を減らすなどの対応をとりましょう。

ザガーロの服用は「やめとけ」といわれた場合にとるべき行動

ザガーロの服用を「やめとけ」と言われた場合、とるべき行動は主に次の2つです。

  • 専門医に中断を推奨された場合は速やかに指示に従う
  • 専門医に相談し血液検査を受けた上で継続の是非を判断してもらう

ザガーロの服用を中止しようと考えている方は、自己判断で中断せずにまずは一度AGA専門クリニックに相談しましょう。

専門医に中断を推奨された場合は速やかに指示に従う

AGA専門クリニックで相談して、専門医にザガーロの中断を推奨された場合は速やかに指示に従いましょう。

専門医はこれまでの治療経過や検査結果、現在の身体の状態などを総合的に診てザガーロを継続するべきかどうか判断します。

AGA治療薬には数種類あり、ザガーロ以外の治療薬でもAGAを治療することが可能で、投薬以外の治療法もあります。ザガーロの中断を推奨されたら自己判断で続けずに、専門医の指示に従いましょう。

専門医以外に中断を推奨された場合は専門医に相談し血液検査を受けた上で継続の是非を判断してもらう

AGA専門医ではない人にザガーロの中断を推奨された場合、一度AGA専門クリニックへ相談してください。専門医ではない限り、ザガーロを本当に中止するべきかどうかを判断することはできません。

AGA専門クリニックでは血液検査を受けることができ、血液検査では薄毛の原因がAGAによるものか、AGA治療で投薬治療できるかを調べられます。血液検査の結果をもとに、ザガーロ継続の是非を判断してもらいましょう。

ベアAGAクリニックでは血液検査の結果をもとにした診断を行っております。ザガーロの服用を中止するべきかお悩みの方は、ぜひ当院へご相談にいらしてください。

ザガーロなどAGA治療薬の相談ならベアAGAクリニックへ

ザガーロは低確率で性機能障害や精神疾患などの副作用を引き起こすAGA治療薬です。効果を実感するまでには3ヶ月〜6ヶ月以上の継続的な服用が必要です。

ザガーロは「やめとけ」と言われることもあり、ザガーロの服用を中止しようか悩んでいる方もいると思います。

ザガーロの服用のことでお悩みの方は、一度ベアAGAクリニックへご相談にいらしてください。当院は血液検査を行ってザガーロの服用を中断するべきかどうかを判断し、また患者さま一人ひとりに合った治療法をご提案します。

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ベアAGAクリニック院長 清水 崇裕 Takahiro Shimizu

ベアAGAクリニック院長 清水 崇裕 Takahiro Shimizu

【経歴】東京医科大学卒業後、放射線科に入局し、放射線の専門医を取得。大手AGAクリニックで勤務医として約3年間診療現場で実践を重ね経験を積む。2020年2月、新宿三丁目駅の近くにベアAGAクリニック新宿院を開院。
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