COLUMN FAGAの基礎知識

髪の毛が抜けやすい女性の特徴を解説|原因や女性でも急に発症しやすい脱毛症の例について紹介

公開日:2023/03/13

更新日:2023/03/13

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女性で髪の毛が抜けやすく感じることはありませんか?

抜け毛が増える原因はさまざまですが、髪の毛が抜けやすい女性は、脱毛症やストレス、生活習慣からくるホルモンバランスの乱れなどが原因として考えられます。

抜け毛を改善するためには、原因に合わせて治療を行うことが大切です。放置しても症状はおさまらないため、できる限り早期に治療を開始しましょう。

本記事では、髪の毛が抜けやすい女性の特徴や対策、NGな行動について紹介します。

(※本記事は日本皮膚科学会ガイドライン「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版」を参考に作成しています。)

目次

髪の毛が抜けやすい女性の特徴・抜ける原因

髪の毛が抜けやすい女性の特徴と抜ける原因は次の5つです。

  • FAGA(女性男性型脱毛症)を発症している
  • ストレスやホルモンバランスの乱れにより太くコシのある髪の毛が生えづらい
  • 出産によって急激に女性ホルモンが減少している
  • 生活習慣の乱れにより髪の毛の成長に支障をきたしている
  • 髪の毛に負担がかかるヘアスタイルをしている

5つの特徴(原因)について詳しく紹介します。

FAGA(女性男性型脱毛症)を発症している

髪の毛が抜ける女性は、FAGA(女性男性型脱毛症)を発症している可能性があります。

FAGAは40代〜50代以の女性に多いとされる脱毛症です。FPHL(female pattern hair loss)と呼ばれることもあります。

髪の毛が抜け落ちることで、髪の毛全体のボリュームが減少したり、分け目が目立ったりするなどの症状があります。

ストレスやホルモンバランスの乱れにより太くコシのある髪の毛が生えづらい

ストレスやホルモンバランスの乱れにより、髪の毛の成長が妨げられる可能性があります。

ストレスは自律神経のバランスやホルモンバランスが乱れる原因のひとつです。

自律神経が乱れると血管が収縮し、血行不良につながります。血液には全身に栄養を送る役割があるため、血行不良になると頭皮や髪の毛に栄養が行き渡らなくなり、太くコシのある髪の毛へ成長しにくくなります。

また、ホルモンバランスの乱れも髪の毛の成長を妨げる原因です。ホルモンバランスが乱れると健康な髪の毛を維持できなくなり、抜け毛が増える可能性があります。

出産によって急激に女性ホルモンが減少している

出産も女性の髪の毛が抜けやすくなる原因のひとつです。

妊娠中は「エストロゲン」や「プロゲステロン」という女性ホルモンが増加しますが、出産後は急激に女性ホルモンが減少します。ホルモンの分泌量が大きく変化することで、髪の毛の成長周期(ヘアサイクル)が乱れ、抜け落ちるようになります。

ただし、出産後の抜け毛は一時的なケースが多いです。

生活習慣の乱れにより髪の毛の成長に支障をきたしている

生活習慣の乱れにより、髪の毛の成長に支障をきたしていることも考えられます。

生活習慣の乱れは、栄養不足や睡眠不足を招きます。頭皮や髪の毛に栄養が行き届かなくなると髪の毛も成長が妨げられます

また、睡眠不足も髪の毛の成長にとって悪影響です。成長ホルモンの分泌は主に寝ている間に行われるため、睡眠時間が短いと髪の毛の成長を妨げることになります。

髪の毛に負担がかかるヘアスタイルをしている

髪の毛に負担をかけるヘアスタイル・髪型にも注意が必要です。

髪の毛に負担がかかるへアスタイルを長く続けると、抜け毛が増える可能性があります。女性の場合では、ポニーテールやカチューシャなどの使用が髪の毛に負担をかけるヘアスタイルです。

また、いつも同じ場所で髪の毛を分けていると、一部の髪の毛に負担がかかり分け目が広くなることもあります。

髪の毛に負担がかかることによる抜け毛は物理的な要因のため、年齢やホルモンバランスに関係なく発症します。

髪の毛が抜けやすい女性が取り組むべき抜け毛対策

髪の毛が抜けやすいと感じる女性が、取り組むべき抜け毛対策は次の3つです。

  • 十分な睡眠・健康的な食生活を心がけることで生活習慣を改善する
  • 適度な運動や趣味を通してストレス発散する
  • 頭皮に負担をかけない髪型にする

3つの対策について詳しく紹介します。

十分な睡眠・健康的な食生活を心がけることで生活習慣を改善する

生活習慣を改善することで、抜け毛がおさまることがあります。見直すべき主な生活習慣には次があります。

  • 十分な睡眠を取る
  • 健康的な食生活を心がける
  • 飲酒や喫煙習慣を見直す
  • ストレスをためない
  • 正しいヘアケアを行う

睡眠不足や偏った栄養は、髪の毛の成長を妨げる原因です。十分な睡眠を取り、健康的な食生活を心がけることで自律神経のバランスやホルモンバランスが正常に保たれ、髪の毛が成長しやすくなります。

そのほか、過度な飲酒・喫煙は血行不良や毛細血管の収縮を招く原因です。お酒やタバコも髪の毛の成長に悪影響を及ぼすため、適度な量に見直しましょう。

適度な運動や趣味を通してストレス発散する

ストレスを発散させることも抜け毛対策につながります。

ストレスを溜め込むと自律神経のバランスやホルモンバランスが乱れ、抜け毛が増える原因のひとつになります。そのため、適度にストレスを発散させることで、自律神経やホルモンバランスの乱れからくる抜け毛を防止することが可能です。

具体的な方法としては、趣味に没頭したり適度な運動をすることでストレスの発散につながります。ストレスを発散させる方法は人それぞれなため、自分に合うストレス発散法を見つけましょう。

頭皮に負担をかけない髪型にする

頭皮に負担がかかる髪型は牽引性脱毛症を引き起こすリスクもあるため、負担の少ない髪型を心がけることも大切です。

ポニーテールをはじめ、毎日長い時間髪の毛を引っ張るような髪型をしている方は、髪の毛をおろしたり結ぶ位置を変えたりしましょう。また、髪の毛の分け目がいつも同じ場合には、分け目部分に負担がかかりやすいため注意が必要です。

髪の毛が抜けやすいと感じたら皮膚科やAGAクリニックへ相談する

髪の毛が抜けやすいと感じたら、皮膚科やAGAクリニックに相談しましょう。

抜け毛の原因はさまざまなため、原因に合った対策・治療を行う必要があります。たとえば、FAGAにより抜け毛が引き起こされている場合、十分な睡眠時間や髪型を意識しても、症状の改善は難しいです。

抜け毛の原因を自分で特定することは難しいため、皮膚科やAGAクリニックで検査を受け原因を特定してもらうことが大切です。

ベアAGAクリニックでは、患者さまの生活背景をヒアリングするほか、身体診察や検査により抜け毛の原因を突き止めます。女性で抜け毛にお悩みでしたら、一度ベアAGAクリニックへご相談ください。

女性でも急に発症しやすい脱毛症の例

生活習慣やストレスではなく、脱毛症により抜け毛が引き起こされていることもあります。女性でも急に発症しやすい脱毛症は次の4つです。

  • FAGA
  • びまん性脱毛症
  • 分娩後脱毛症
  • 牽引性脱毛症

4つの脱毛症について詳しく紹介します。

FAGA

FAGAは女性が発症する脱毛症です。頭頂部や生え際の抜け毛が増え、同時に髪の毛が柔らかくなっている場合には、FAGAを発症している可能性があります。

前頭部の生え際が後退するM字型の薄毛や、頭頂部のボリュームが少なくなるつむじ型の薄毛といった症状が現れます。最終的には髪の毛のボリュームが減少し、頭部全体が透けて見えるようになるのがFAGAの特徴です。

FAGAを発症する原因は次のように考えられています。

  1. 男性ホルモンが還元酵素「5αリダクターゼ」と結びつく
  2. 男性ホルモンの一種「DHT」が生成される
  3. DHTが毛乳頭細胞に脱毛の指令を出す

FAGAを引き起こすメカニズムは、男性型脱毛症「AGA」と同じです。ホルモン分泌量の関係により、男性は20代からAGAを発症、女性は40代からFAGAを発症するケースが多いです。

FAGAの原因や治療法について、以下の記事で詳しく解説しているため、あわせてご覧ください。

女性の薄毛(FPHL、FAGA)はなぜ起こる? 問題点・原因・特徴・効果的治療法を解説

びまん性脱毛症

びまん性脱毛症は主に女性が発症する脱毛症で、髪の毛が頭部全体で薄くなります。初期症状としては以下があげられます。

  • 髪の毛のボリュームが減少した
  • 短い髪の毛が増えた
  • 髪の毛が細くなった
  • 抜け毛が増えてきた
  • 分け目が薄くなった
  • 頭の地肌が見えるようになってきた

上記の症状に心当たりがある方は、びまん性脱毛症の可能性があります。

びまん性脱毛症を発症する主な原因は、加齢による女性ホルモンの減少です。

「エストロゲン」などの女性ホルモンは、髪の毛の成長に必要不可欠です。加齢によりエストロゲンの分泌量が減ることで発毛サイクルが乱れ、髪の毛が成長しにくくなります。

30代後半から40代以降に発症することが多いですが、人により20代で発症することもあります。

びまん性脱毛症の原因や治療法について、以下の記事で詳しく解説しているため、あわせてご覧ください。

女性に多い「びまん性脱毛症」とは?治る?原因・対策・治療法を解説

分娩後脱毛症

分娩後脱毛症は、出産後一時的に抜け毛が増える脱毛症です。

分娩後脱毛症を引き起こす主な原因は、ホルモンバランスの変化です。妊娠中は、髪の毛の成長に関わる「エストロゲン」の濃度が増加しますが、出産後一気に減少します。

産後2ヶ月〜3ヶ月ごろから抜け毛が多くなりはじめ、早い方は6ヶ月で症状が徐々に落ち着きます。

ピークを迎えるまで、ブラッシング時やシャンプー時に抜け毛が気になるかもしれませんが、症状は一時的なため過度に心配する必要はありません。出産経験のある女性の半数以上が分娩後脱毛症を経験すると言われています。

分娩後脱毛症(出産後の抜け毛)の症状や原因について、以下の記事で詳しく解説しているため、あわせてご覧ください。

【医師監修】産後の抜け毛はいつまで続く?原因とすぐにできる対策

牽引性脱毛症

牽引性脱毛症は、髪の毛が引っ張られることにより抜け毛が発生する脱毛症です。

たとえば、ポニーテールなど髪の毛を後ろに束ねるヘアスタイルをすると、生え際が引っ張られ前頭部の髪の毛が薄くなることがあります。長時間同じ縛り方や留め方をしている方は注意が必要です。

髪型をこまめに変えることで、牽引性脱毛症の症状が落ち着きます。

髪型を変えても抜け毛が減らない場合には、別の原因が考えられます。抜け毛が多く不安な方は、薄毛治療のクリニックへ相談しましょう。

髪の毛が抜けやすい女性のとってはいけないNGな行動

髪の毛が抜けやすいと感じている女性が、とってはいけない行動として次の2つがあげられます。

  • 治療薬を個人輸入して自分で抜け毛・薄毛の治療を行う
  • 抜け毛を放置して何も対策をとらない

2つのNG行動について詳しく紹介します。

治療薬を個人輸入して自分で抜け毛・薄毛の治療を行う

薄毛の治療薬を個人輸入し、自分で抜け毛・薄毛の治療を行うのはやめましょう。

個人輸入とは、市販されていない製品を海外サイトなどから直接購入する方法です。個人輸入の医薬品には偽物や粗悪品が含まれるリスクがあります。

偽物・粗悪品の治療薬を使用すれば、思うような治療効果が得られないほか、場合によっては重篤な副作用を引き起こす可能性があります。

また、抜け毛・薄毛の原因はさまざまで、原因に合う治療を行わなければ症状の改善が期待できません。原因を突き止め、原因に合った正しい薄毛治療を受けるためにも、皮膚科やAGAクリニックへ相談しましょう。

抜け毛を放置して何も対策をとらない

抜け毛を放置し何も対策しないのもNG行動です。

抜け毛を放置しても症状の改善は期待できません。放置すればするほど薄毛が進むリスクがあるため、対策や治療が必要です。

また、放置する期間が長く薄毛がすでに進行している場合では、治療を開始してから症状が改善されるまでに時間がかかります。早期に治療を開始すれば症状が改善される期間も短く済みます。

そのため、抜け毛が増えたと感じた段階で、まずは皮膚科やAGAクリニックへ相談しましょう。

髪の毛が抜けやすいと感じる女性によくある質問

髪の毛が抜けやすいと感じる女性によくある質問として、次の4つがあげられます。

  • 高校生でも髪の毛が抜けやすくなることはある?
  • 10代、20代でもFAGA(女性男性型脱毛症)を発症することはある?
  • 30代、40代女性に多い抜け毛の原因は?
  • 女性は何歳から抜け毛が増えて髪が薄くなる?

4つの質問について回答します。

高校生でも髪の毛が抜けやすくなることはある?

高校生でも髪の毛が抜けやすくなることはあります。高校生で髪の毛が抜ける原因には、以下の3つが考えらえます。

  • 牽引性脱毛症
  • 過度なダイエット
  • 睡眠不足

髪の毛を引っ張るヘアスタイルを毎日長時間続けることで、牽引性脱毛症を発症している可能性があります。

そのほか、過度なダイエットは栄養不足を引き起こし髪の毛の成長を妨げる原因のひとつです。睡眠不足もホルモンバランスの乱れを招き、髪の毛が成長しにくく抜けやすくなります。

高校生で抜け毛が気になる方は、ヘアスタイルに気を配り、食事と睡眠をしっかりとることが大切です。

10代、20代でもFAGA(女性男性型脱毛症)を発症することはある?

FAGAは10代・20代でも発症する可能性のある脱毛症です。

FAGAは女性ホルモンが減少し、男性ホルモンの影響を受けやすくなることで発症しやすくなります。女性ホルモンは加齢により減少するため、FAGAを発症するケースは40代以降の方が多いです。

しかし女性ホルモンは加齢だけでなく、過度なストレスや睡眠不足により自律神経が乱れた場合にも、分泌量が減少することがわかっています。そのため、10代・20代でもストレスなどが原因で女性ホルモンが減少し、FAGAを発症することがあります。

30代、40代女性に多い抜け毛の原因は?

30代・40代の女性に多い抜け毛の原因は次の3つです。

  • びまん性脱毛症
  • FAGA
  • 分娩後脱毛症

30代・40代は女性ホルモンの量が変化したり減少したりする時期です。女性ホルモンが減少することで、びまん性脱毛症やFAGAを発症し抜け毛が増加する可能性があります。

また、出産後の場合には分娩後脱毛症により抜け毛が一時的に増えることも考えられます。

女性は何歳から抜け毛が増えて髪が薄くなる?

個人差はありますが、30代以上の女性はホルモンバランスが変化しやすいため、30代後半から抜け毛が増え髪の毛が薄くなる傾向にあります。

女性ホルモンの一種「エストロゲン」は髪の毛の成長に関わるホルモンです。妊娠や加齢によりエストロゲンが減少すると、髪の毛の成長サイクル(ヘアサイクル)が乱れ、抜け毛が増える可能性があります。

髪の毛が抜けやすい女性のご相談はベアAGAクリニックへ

髪の毛が抜ける原因はさまざまです。女性の場合、ストレスや生活習慣のほか、脱毛症を発症し抜け毛が増えていることが考えられます。

また、女性が発症しやすい脱毛症にはFAGAやびまん性脱毛症などがあり、原因や症状はそれぞれ異なります。

抜け毛を治すためには、原因に合わせて正しい治療を受けることが大切です。自分で原因を特定するのは困難なため、皮膚科やAGAクリニックで検査を受けましょう。

ベアAGAクリニックでは、カウンセリングや検査を通して抜け毛の原因を特定し、患者さまに合った治療法をご提案しています。髪の毛が抜けやすいとお困りの女性は、ベアAGAクリニックへご相談ください。

ベアAGAクリニック院長 清水 崇裕 Takahiro Shimizu

ベアAGAクリニック院長 清水 崇裕 Takahiro Shimizu

【経歴】東京医科大学卒業後、放射線科に入局し、放射線の専門医を取得。大手AGAクリニックで勤務医として約3年間診療現場で実践を重ね経験を積む。2020年2月、新宿三丁目駅の近くにベアAGAクリニック新宿院を開院。
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