「最近、抜け毛が増えてきた」「ハゲてきたかも」など、ご自身の薄毛が気になったとき、そのまま様子見でいいのか、治療の相談をするべきなのかで迷う人も多いと思います。今回は、薄毛を見極めるセルフチェック法と、クリニックにおける診断について解説します。
目次
薄毛に気づいたら、まずは自分でチェックしたい! AGAセルフ診断
抜け毛や薄毛が心配なとき、鏡を見て悩んでいるだけではなかなか改善の一歩は踏み出せません。まずはご自身でAGAの危険度をチェックしてみましょう。
自分の薄毛はどの程度? 人になかなか聞けない悩み
昔よりも頭部にボリュームがでなくなってきた、ヘアスタイルが決まらなくなってきた、ということは多かれ少なかれ、歳を重ねると多くの人が感じるようになるものです。
そう感じるのは、個人差はあるものの、加齢で毛髪の量が減ったり細くなったりするためです。歳を重ねても若いころとまったく同じようにフサフサ、という人のほうが珍しいといえるでしょう。
それだけに、薄毛が気になる人にとっては、人と比べて自分の症状が進んでいるほうなのか、それとも現状は心配するほどではないのか、なかなか判断がしにくいもの。
このまま薄毛が進んでしまいハゲたらどうしよう、と思い悩んでしまう人もいるようです。
とはいえ、すぐに医療機関に行くのも勇気がいるでしょう。この程度で受診してもいいのだろうか、とためらってしまう気持ちもわかります。
まずは自分で、今の状態がどの程度の進み具合なのかある程度把握できると、対策も考えやすく、心構えもしやすいと思われます。
当てはまる項目を選ぶだけ! AGA簡易セルフ診断
気になる抜け毛や薄毛の程度を、自分ですぐに確認できるチェック表をつくりました。当てはまる項目が多いほど、治療が必要なAGAである可能性が高いといえます。
男性用(AGA)
□額の生え際が後退してきたと感じる
□頭頂部の地肌が透けて見えるようになってきた
□同年代と比べて髪が薄いと感じる
□以前に比べて抜け毛がだんだん増えてきた
□産毛のような細く柔らかい毛、短い毛が多くなってきた
□家族、親族に薄毛の人がいる
□タバコを吸う
□寝不足が続いている
□食事の栄養バランスが悪い
女性用(FAGA)
□分け目などの地肌が目立つようになった
□髪が細くなったと感じる
□抜け毛の量が増えてきた
□セットが決まらないことが多くなってきた
□月1回はカラーリングをする
□現在、ダイエット中である
□家族、親族に薄毛の人がいる
□タバコを吸う
□寝不足が続いている
鏡で自己チェック! 生え際から耳まで2㎝以内でAGAの可能性大
ご自分でも見て確認できるセルフ診断の方法もあります。
これは、米国の医師ハミルトン氏が作成したハミルトン・ノーウッド分類によるもので、耳の上部から頭頂部に向かって引いた線と、後退した生え際との距離が2㎝以内というのがAGAの目安となります。
気になる人は鏡を使ったりスマホで撮影したりして、セルフチェックをしてみましょう。
クリニックの専門的な診断でわかること
医療機関に行けば、さらに専門的な診察や検査によって、セルフチェックではわからない頭皮や毛髪の状態を詳しく把握したうえで、AGAを診断できます。
頭皮や毛髪の状態について
抜け毛は頭皮の状態が悪いせいで増える場合もあります。
ただ、自分でも何となく「脂っぽいかも」や「毛が細くなってきた」など、頭皮や毛髪の変化に気づくことはできますが、程度や量まではなかなか詳しく把握することは難しいといえます。
当院の診察では、皮膚科や内科的な観点から、専門知識をもった医師が頭皮や毛髪の状態、髪質などを丁寧に視診、触診します。
なお、診察により、皮膚や内科疾患の可能性がわかることもあります。当院では、その場合はさらに詳しい検査や治療を、患者さんと相談しながら進めていきます。
薄毛のタイプや進行度もわかる
AGAには額全体が後退する前頭型(U型)、頭頂部から薄くなる頭頂型(O型)、こめかみの生え際部分から後退するM字型(M型)があります。
しかし、早期のAGAではこれらの特徴がはっきり表れていないことも多く、一般には見分けがつきにくいことも。そこで、クリニックの診察を受ければ自分では判別しにくいAGAのタイプや、薄毛がどの程度進んでいるのかもわかります。また、発毛治療も進行の程度に合わせた提案が受けられます。
ライフスタイルや生活習慣から総合的に現状把握
薄毛の進行にはストレスや栄養状態も関与します。自分では「いつもやっていることだから」「当たり前」と思っていた生活習慣が、実は抜け毛の原因の一つになっている可能性もあります。
当院では食生活や睡眠不足といった生活習慣の乱れがないかなども問診しながら、現状を正確に把握したうえで患者さまの治療法を検討します。
詳しい検査がよい結果につながるとは限らない! 診断の落とし穴
クリニックによっては診断時に、AGAのなりやすさを調べる遺伝子検査を勧めるところもあるようですが、必ず受けなければならないのでしょうか。
遺伝子検査は診断に必ずしも必要ではない
遺伝子検査は、血液や唾液などから薄毛になりやすい体質や、AGA以外の病気のリスク、薬の効きやすさなどがわかるとして、クリニックによっては診断や治療プランのなかに組み込まれていたり、強く勧められたりするところがあるようです。
しかし、私の考えとしては、こうした検査は診断や治療に必ずしも必要ではありません。受けたからといって劇的に正しい診断ができるということや、ものすごく治療効果が上がるということは少ないからです。
患者さんがご興味をもち、希望するのであれば検査を受けること自体を否定するものではありません。ただし、その結果がAGAの診断や治療に大きく影響することはほぼないという点もお伝えさせていただきます。
血液検査は、薬の影響を確認するために必要な検査
AGAの診療では、薬が肝臓などの内臓への負担にならないかを事前にチェックしたり、治療後に薬剤の影響を確認したりするために血液検査を行います。これは安全に治療を続けるために必要な検査です。
なお、万一治療後に何らかの皮膚症状が出るなどの副作用が起こった場合は、その症状に対する治療をするために必要な検査を行う可能性があります。その場合はきちんと患者さまに検査の目的や内容を説明し、同意を得たうえで検査します。
当院では、治療方針に影響しない検査を勧めることはありませんし、必要のない検査をさも必要であるかのように言って、投薬治療とセットで行うようなこともいたしません。
まとめ
セルフ診断で当てはまる項目が多いほど、AGAの可能性が高くなります。クリニックの医師による診察では専門的な立場からより詳しく頭皮や毛髪の状態を把握し、ストレスの有無や生活習慣も伺いながら、薄毛のタイプや進行の程度を見極め、効果的な治療法を提案します。
AGAは進行性の症状のため、ご自身での判断に迷うようなケースは早めに医師に相談してみましょう。
執筆者:清水崇裕(ベアAGAクリニック院長、医師、医学博士)
薄毛治療実績1万人以上。薄毛治療以外の医学知識も豊富で、安全に配慮した治療を心がけています。美肌、シミ、シワ等も含めトータルなエイジングケアをサポート致します。最近髪が細くなってきた、頭頂部が気になる、髪が⽔に濡れてボリュームが減るのが恐い、など薄⽑に対するどんなお悩みでもお気軽にご相談ください。患者様の期待に応え、当院で治療を受けてよかったと⾔っていただけるようなクリニックを⽬指して参ります。
資格:医師・医学博士・放射線科専⾨医・⽇本医師会認定産業医・⽇本抗加齢医学会会員・⽇本医学放射線学会会員
薄毛にお悩みの方は必ずお力になります。ベアAGAクリニックにご相談ください。
ベアAGAクリニック院長 清水崇裕