COLUMN AGA以外の薄毛・脱毛症

産後の抜け毛でスカスカの前髪に悩む原因を紹介|薄毛の原因と気になる際の対処法

公開日:2023/04/11

更新日:2023/05/01

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産後 抜け毛 前髪 スカスカ

「産後に前髪がスカスカになり恥ずかしい」「抜け毛がいつまで続くのか、このまま薄毛にならないか不安」

産後の抜け毛に悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。

抜け毛があまりにも長期間で続く場合は、何らかの脱毛症を発症している可能性もあります。

本記事では産後に抜け毛で前髪がスカスカになる原因や期間、対処法について解説します。

頭皮のセルフケアについても紹介しているため、参考にしてみてください。

※本記事は日本皮膚科学会ガイドライン「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版」を参考に作成しています。

FAGAが原因で産後に抜け毛が増えて前髪がスカスカになることもある

産後に抜け毛で前髪がスカスカになる原因として、FAGA(女性男性型脱毛症)が疑われます。

FAGAとは、前頭部および頭頂部において、頭皮から生える髪の毛の数が徐々に減少する進行性の薄毛です。

特に、前頭部の脱毛が起こりやすくなるため、産後の抜け毛で前髪がスカスカになる症状と合致します。

また、妊娠・出産にともなうホルモンバランスの変化によっても抜け毛が気になる場合はあります。この時、髪の毛の成長・維持に関与する代表的な女性ホルモン「プロゲステロン」「エストロゲン」のはたらきは以下の通りです。

プロゲステロンヘアサイクルの成長期を維持する
エストロゲン髪の毛にハリとコシを与える・頭皮にうるおいを与える

髪の毛が生えてから抜け落ちるまでの期間をヘアサイクルと呼び、1サイクル4年~6年の周期の大部分を成長期が占めています。

産後に女性ホルモンの分泌量が減少すると、成長期が短縮されて抜け毛が目立つだけでなく、ハリやコシを失った細くて弱い髪の毛が増加し、スカスカに感じてしまうのです。

いずれも抜け毛ではありますが、FAGAは自然に完治することはありません。気になる前髪スカスカな状態が進行する前に、一度AGAクリニックの専門医に相談してみましょう。

関連記事:女性ホルモンと髪の毛の関係性を紹介|女性ホルモンを増やすことで毛髪量が回復するか解説

産後の抜け毛・薄毛は戻らない?前髪がスカスカになりやすい期間

産後の抜け毛は多くの女性に見られますが、前髪がスカスカになりやすい期間の目安は以下の2通りです。

  • 産後2ヶ月~3ヶ月後から抜け毛がはじまる
  • 産後8ヶ月~10ヶ月ほどで抜け毛は落ち着く

産後に前髪がスカスカになりやすい期間について解説します。

産後2ヶ月~3ヶ月後から抜け毛がはじまる

産後の女性に見られる抜け毛や薄毛を分娩後脱毛症(ぶんべんごだつもうしょう)と呼び、出産から2ヶ月~3ヶ月経過した頃に髪の毛が抜けはじめることが一般的です。

症状の程度には個人差があり、排水溝に詰まる量の髪の毛が抜けてしまう方もいれば、ほとんど抜け毛が目立たない方もいます。

健康な方の場合でも1日50本から100本ほどの抜け毛が見られるため、100本以上の抜け毛が長く続くようであれば、分娩後脱毛症を発症している可能性があります。

産後8ヶ月~10ヶ月で抜け毛は落ち着く

分娩後脱毛症にともなう抜け毛は、産後8ヶ月~10ヶ月ほどで落ち着くことが一般的です。産後10ヶ月でツンツンした短い髪の毛が生えてきます。長くても産後1年までには抜け毛が落ち着くため、一時的に抜け毛の量が増えても過度に心配する必要はありません。

しかし、1年以上が経過しても抜け毛が落ち着かない場合は、FAGAなど分娩後脱毛症以外の脱毛症を発症している可能性があります。あまりにも長く抜け毛が続くなら、AGAクリニックの専門医に相談しましょう。

関連記事:【医師監修】産後の抜け毛はいつまで続く?原因とすぐにできる対策

産後の抜け毛・薄毛を事前に対策する方法

ストレス 解消 リフレッシュ

産後の抜け毛は多くの女性に見られますが、以下の5つの方法で症状を緩和できます。

  • 余計なストレスを溜めない
  • 栄養バランスに気を付けた食事をとる
  • 十分な睡眠をとる
  • 適度な運動を行う
  • 抜け毛・薄毛が目立ちにくい髪型やヘアアレンジにする

5つの方法について解説します。

余計なストレスを溜めない

産後の抜け毛や薄毛を事前に対策する方法の1つが、余計なストレスを溜めないことです。余計なストレスによって自律神経のバランスが乱れることで、以下のような悪影響を及ぼす可能性があります。

  • ホルモンバランスが乱れる
  • 皮脂の分泌量が増加する
  • 睡眠の質が低下する

ストレスは産後のホルモンバランスの乱れを悪化させる可能性があります。持続的なストレスは皮脂の分泌量を増加させ、頭皮環境の悪化を招きます。

また、ストレスにより夜間も交感神経が優位になると、睡眠の質が低下し髪の毛の成長に悪影響をおよぼすため注意が必要です。

産後は育児や家事によるストレスが溜まりやすいため、家族の協力を得るなどして可能な限りストレス発散しましょう。

関連記事:女性の抜け毛とストレスの関係性について解説|女性に多い脱毛症の原因も紹介

栄養バランスに気を付けた食事をとる

栄養バランスに気を付けた食事をとることも、産後の抜け毛や薄毛への対策法の1つです。特に髪の毛の成長や、頭皮環境の維持に必要とされる以下の6つの栄養素を積極的に摂取しましょう。

栄養素はたらき多く含む食品
たんぱく質髪の毛を作る原料となる肉類・魚類・大豆製品・乳製品など
ビタミンB2皮脂の過剰な分泌を抑制するブロッコリー・アーモンド・パルメザンチーズなど
ビタミンB6アミノ酸の代謝を助ける牛レバー・カツオ・ニンニク・マグロの赤身など
ビタミンE頭皮への血行を促進するナッツ類・モロヘイヤ・カボチャ・ウナギなど
亜鉛アミノ酸をケラチンへ再合成する牡蠣・豚レバー・豆類・チーズなど
大豆イソフラボン髪のツヤやハリを保つ納豆・豆腐・大豆飲料・油揚げなど

頭皮環境を良好に保ち、髪の毛の成長を促すためには、さまざまな栄養素をバランスよく摂取しましょう。食事だけでは十分な栄養を摂取できない場合には、サプリメントから摂取する方法もあります。

関連記事:髪にいい栄養素6つを紹介|育毛や薄毛対策におすすめの食べ物を解説

十分な睡眠をとる

十分な睡眠をとることも、産後の抜け毛や薄毛の対策には重要です。髪の毛は寝ている間に成長するため、可能であれば自分にとって十分な睡眠時間を確保しましょう。

しかし、産後しばらくは授乳やオムツ替えなどで満足な睡眠時間を確保できないこともあります。十分な睡眠時間を確保できない場合は、睡眠の質を向上させる目的で朝日を浴び、体内時計をリセットすることがおすすめです。

また、赤ちゃんと一緒に早寝早起きの習慣を続けることで、規則正しい睡眠習慣が付きやすくなります。

適度な運動を行う

適度な運動を行うことも、産後の抜け毛や薄毛への対策法の1つです。適度に身体を動かして筋肉が刺激されると、頭皮をはじめとする全身への血流が促進されます。

また、日中に適度な運動を行うと、夜に自然な眠気が訪れるため、睡眠の質を向上させることが期待できます。育児や家事で忙しい場合は、部屋でストレッチを行うだけでも十分に血行促進効果が期待できます。

抜け毛・薄毛が目立ちにくい髪型やヘアアレンジにする

産後の薄毛を目立たなくさせるためには、髪型をアレンジする方法もあります。前髪の薄さが気になる方には、以下の3つの髪型がおすすめです。

  • シースルーバング
  • かき上げバング
  • ぱっつんヘア

シースルーバングはおでこが透けて見えるよう、髪の毛の量を抑えてカットする韓国発祥の髪型です。流行の髪型に取り入れられることも多いため、前髪が少ない女性でもさまざまなアレンジが楽しめます。

かき上げバングは前髪の根元を立ち上げてサイドに流すことが特徴です。前髪が少ないほど立ち上がりやすくスタイリングも容易なため、産後の忙しい時期におすすめの髪型の1つです。

ぱっつんヘアは前髪を一直線に切りそろえた髪型で、毛先と眉毛との間にスペースができるため、前髪の薄さが目立ちにくくなります。最近ではぱっつんヘアにシースルーバングを取り入れた髪型も人気です。

産後の抜け毛が気になるならAGA専門のクリニックへ相談するのがおすすめ

産後の抜け毛が気になる場合には、AGA専門のクリニックへ相談することがおすすめです。産後の抜け毛は8ヶ月~10ヶ月ほどで治まることが一般的ですが、場合により1年以上続くこともあります。

1年以上にわたり多量の抜け毛が続く場合は、分娩後脱毛症以外の脱毛症を発症している可能性も疑われます。

抜け毛の原因は個人によりさまざまなため、まずはAGA専門のクリニックで診察・検査を受け、原因を明らかにしましょう。

可能な限り早めに適切な治療を受けることをおすすめします。

産後の抜け毛でスカスカの前髪を髪型でカバーする方法

産後の抜け毛でスカスカの前髪は、以下の4つの工夫でカバーすることが期待できます。

  • 前髪を厚く作る髪型に切り替える
  • ヘアバンドを使い髪の毛をまとめる
  • ヘアワックスやヘアオイルを使いツンツン前髪を抑える
  • キャップやハットを被り髪を目立たなくさせる

4つの方法について解説します。

前髪を厚く作る髪型に切り替える

前髪を厚く作る髪型に切り替えることで、産後の抜け毛でスカスカの前髪をカバーできます。

例えば前髪にパーマを当てて流れを作ると、隙間を目立たなくさせることができます。また、ショートヘアにしてふんわり感を出すと、髪の毛全体のボリュームアップが可能です。

ヘアバンドを使い髪の毛をまとめる

ヘアバンドを使い髪の毛をまとめることで、産後の抜け毛でスカスカの前髪をカバーできます。ヘアバンドを使った主なアレンジ方法は以下の5つです。

  • オールバック
  • ゆる巻き
  • ポニーテール
  • 三つ編み
  • お団子

どのアレンジも太めのヘアバンドで生え際を隠し、あえておでこを出すことで、前髪の少なさを感じにくくさせることができます。髪の毛の長さや気分でさまざまなアレンジを楽しめることもおすすめのポイントです。

ヘアワックスやヘアオイルを使いツンツン前髪を抑える

分娩後脱毛症の症状が終わりを迎え、髪の毛が生えはじめると気になるのが「ツンツン前髪」です。分娩後脱毛症からの回復期には前髪全体の量が少ないうえに、生え際がツンツンと目立つ傾向にあります。

ツンツン前髪を抑えるのであれば、ヘアワックスやヘアオイルを使うことがおすすめです。ヘアワックスやヘアオイルで前髪をまとめると、ツンツンとした感じが目立たなくなります。ヘアワックスやヘアオイルのべたつきが気になる場合には、トリートメントクリームを利用する方法もあります。

キャップやハットを被り前髪を目立たなくさせる

産後の抜け毛でスカスカの前髪は、キャップやハットを被り目立たなくさせる方法もあります。キャップやハットを被ると、生え際が目立たなくなるだけでなく服装に応じたおしゃれも楽しめます。

ただし、夏場の暑い時期などはキャップやハットの被りすぎにより蒸れを生じ、頭皮環境を悪化させる恐れもあるため注意が必要です。

関連記事:薄毛の女性におすすめの髪型まとめ|ショートやパーマなど年代別・悩み別の対策を紹介

産後の抜け毛が気になるときに自分でできる頭皮ケア

産後の抜け毛が気になるときには、自分でできる5つの頭皮ケアがおすすめです。

  • 紫外線の対策をする
  • 頭皮マッサージをする
  • 頭皮に優しいシャンプー・トリートメントへ変える
  • 女性でも使いやすい育毛剤を利用する
  • ナイトキャップを被る

5つの頭皮ケアについて解説します。

紫外線の対策をする

産後の抜け毛が気になる場合には、紫外線対策を欠かさないことが重要です。頭皮はもともと紫外線によるダメージを受けやすい場所ですが、産後に地肌が目立つ場合には余計に注意しなければなりません。

外出の際は頭皮用のUVスプレーなどを塗布し、帽子や日傘を利用すると紫外線を避けやすくなります。UVスプレーの持続時間は商品によりさまざまなため、説明書を読んで定期的に塗り直しましょう。

頭皮マッサージをする

産後の抜け毛が気になるときには、頭皮マッサージも効果的です。頭皮マッサージで血行が促進すると、髪の毛の成長が促されます。おすすめの頭皮マッサージは以下の手順です。

  1. マッサージの前に手を温めておく
  2. 首の後ろの筋肉を指先で緩める
  3. こめかみの周りの筋肉を緩める
  4. 頭皮全体をつかみマッサージする

頭皮マッサージを行う際は、爪や指の先で皮膚を傷つけないよう気を付けましょう。指の腹で頭皮をゆっくりと動かすイメージで、優しくマッサージすることがポイントです。

関連記事:【医師監修】ヘッドスパで薄毛が治る?期待できる効果とは

頭皮に優しいシャンプー・トリートメントへ変える

産後の抜け毛が気になるときには、頭皮に優しいシャンプーやトリートメントへ変えることも検討しましょう。

洗髪後に頭皮のかゆみや赤みが残る場合には、シャンプーやトリートメントが肌質に合っていない可能性があります。

市販の商品には皮膚への刺激が強い成分が含まれていることもあるため、薬用シャンプーや育毛シャンプー、無添加のトリートメントなどの利用がおすすめです。

関連記事:ケトコナゾールシャンプーの効果とは?副作用や正しい使い方とともに解説

女性でも使いやすい育毛剤を利用する

産後の抜け毛が気になるときには、女性でも使いやすい育毛剤を利用する方法があります。育毛剤は男性が利用するイメージもありますが、最近では女性専用の育毛剤も増えています。

特に産後のホルモンバランスの変化で抜け毛が増えている場合は、女性ホルモンと似たはたらきを持つイソフラボンを配合した育毛剤がおすすめです。アレルギーが心配な方は、オーガニックの育毛剤を選びましょう。

ナイトキャップを被る

就寝時にナイトキャップを被ることも、産後の抜け毛が気になるときにおすすめの方法です。ナイトキャップを被ると睡眠中の乾燥から髪の毛や頭皮を守れるだけでなく、寝返りにともなう摩擦ダメージも軽減できます。

ナイトキャップを被る前には髪の毛を十分に乾かし、雑菌の繁殖を防ぐことがポイントです。夏場の蒸れが気になる場合は、吸湿性・放湿性に優れたシルク製のナイトキャップを選びましょう。

産後の抜け毛でスカスカの前髪が気になる場合のご相談はベアAGAクリニックへ

ベアAGAクリニック

産後の抜け毛でスカスカの前髪が気になる場合には、ベアAGAクリニックへご相談ください。産後の女性の多くが経験する分娩後脱毛症は、通常であれば8ヶ月~10ヶ月ほどで治まることが一般的です。

しかし、女性の抜け毛を引き起こす脱毛症は、分娩後脱毛症だけではありません。あまりにも長期にわたり抜け毛が続く場合には、FAGA(女性型脱毛症)などの脱毛症が疑われます。

女性の薄毛は男性に比べると改善しやすい傾向にありますが、原因を突き止めずに放置した場合では、毛根が死滅して髪の毛が生えなくなるおそれもあります。

ベアAGAクリニックでは男性だけでなく女性の薄毛治療も行っているため、抜け毛や薄毛に関する不安や費用についての相談がある方は、無料カウンセリングまで気軽にお問い合わせください。

公開日: 2023/03/13

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ベアAGAクリニック院長 清水 崇裕 Takahiro Shimizu

ベアAGAクリニック院長 清水 崇裕 Takahiro Shimizu

【経歴】東京医科大学卒業後、放射線科に入局し、放射線の専門医を取得。大手AGAクリニックで勤務医として約3年間診療現場で実践を重ね経験を積む。2020年2月、新宿三丁目駅の近くにベアAGAクリニック新宿院を開院。
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